こんばんは、所沢市田中則行です。昨日の続きとしてGoogle内マイナビニュースの鉄道ニュースで取り上げられました西武池袋線001系ラビューの登場で新型特急車輌が挑む競争に関連するニュースを配信します、その後編です。

(Google内マイナビニュース・11月6日報道配信)


西武線は他ならぬ「秩父アクセス」そのものにおいても「勝たねばならぬ」競争を繰り広げていかなければならない。レッドアロー登場以降、「秩父へ行くならレッドアロー」とのイメージが定着している。しかしそのイメージに胡座をかいてはいられない。既にレッドアロー時代とは背景が変わっている。理由としてスマートフォンの普及、そしてライバル路線の存在が挙げられる。



意外な組み合わせかも知れないが、試しにお手持ちのスマホで乗車検索をお試し頂きたい。休日の午前8時、池袋駅から西武秩父駅まで到着順で検索してみると、西武線の快速急行と特急レッドアローが出てくる。しかし行先を秩父地域の主要観光地の一つである長瀞駅にするとどうなるか。トップに大宮駅~熊谷駅間のJR東日本上越新幹線経由、2番目に東武東上線の快速急行、3番目に西武池袋線・秩父鉄道線直通快速急行が表示される。特急レッドアローは上位に出てこない。



休日の7時台の池袋駅発となると、検索結果は東武東上線経由がトップ。続いてJR東日本湘南新宿ライン東北・高崎線経由となる。乗換回数順でも西武秩父駅まで乗換なしの特急レッドアローの存在感は薄い。これが平日になり、更に渋谷駅発や新宿駅発となるとどんどんレッドアローは見えなくなってしまう。東武東上線の料金不要の急行は意外と速い。


「秩父へ行くならレッドアロー」と刷り込まれた昭和世代は西武線の特急列車に乗車し秩父へ行くことに疑いを持たないであろう。しかしスマホを使いこなし、マスメディアに接触しない平成世代が電車で秩父・長瀞方面へ向かう場合、選択肢の筆頭は特急料金のかからないJR湘南新宿東北・高崎線や東武東上線となる可能性が高くなっている。若い人が安く行こうとすれば、もう西武線特急列車の選択肢はないに等しい。西武線がどんなに秩父地域の観光施設に投資しても西武線に乗ってもらえないかも知れない。



こうなると西武線は「今まで走らせていた有料特急をリニューアルします」だけでは済まされなくなる。「秩父に行くなら西武特急で」と言うイメージを維持するための戦略が重要になる。筆者が西武線のお偉い様ならライバル路線に客を奪われる前に先手を打ちたいところである。



実際に西武線は土休日に西武秩父駅~横浜高速鉄道みなとみらい線・元町中華街駅間でS-TRAINを運行し、東急東横線沿線の観光客を秩父に誘った。東急東横線沿線にも西武線と秩父を紐付ける人々は多い。S-TRAINは「秩父へ行くなら西武鉄道で」と言うイメージ作りにおいて大切な列車になったと言える。新型特急車001系ラビューも地下鉄線乗り入れ対応となっており、ゆくゆくは東京メトロ副都心線と東急東横線及び横浜高速鉄道みなとみらい線等への直通運行も目指すかも知れない。其々の沿線から乗換検索1位を獲得する必要があるからだ。



発表会見では9日に飯能駅付近にオープンする宮沢湖メッツァビレッジと来年3月16日にオープンするムーミンバレーパークへの期待も語られた。これらの施設は現状では西武線だけが鉄道アクセスを持つ。アクセス路線として独占できるのだから期待も当然のこと。001系ラビューによる飯能ゆきの“ムーミン列車”も検討されよう。もしも集客が思わしくなければメッツァビレッジの運営会社がJR東日本大宮支社とも協定を結び、敷地付近を通るJR東日本八高南線に新たな駅舎を新設するかも知れぬ。JR東日本両毛線のあしかがフラワーパーク駅と同じようなセッティングイメージに。



こうした背景を考えてみると、新型特急車001系ラビューは西武線の新たなる切り札であり、秩父・飯能アクセスのブランドを維持するための重要な存在と言える。今回ではイメージ戦略の発表に止まったが、今後は列車内サービスの内容や沿線観光地のラビュー利用者への特典付与が行われるか等と言った列車のみに止まらないラビューブランド展開にも注目したい。




のりちゃんも思ったけど、小田急線ロマンスカーだけか、西武線の有料特急でもいつ地下鉄乗り入れ対応車輌が登場するか想像してみましたが…遂にそこまで来ましたね☆しかも三代目レッドアローではないのが惜しい気配はするけれど。。地下鉄乗り入れ対応特急型車輌のデビューは西武池袋線にとってアン・ラッキーと言ったところですね。001系ラビューでは10000系レッドアローで既に実施している『レッドアロークラシック』塗装車も加わると言う噂も聞こえますが。レッドアロークラシック塗装の他に所沢市のオリジナルご当地キャラ、トコろん列車も登場させたいなと思ってましてね。来年春にデビューする西武池袋線001系ラビューに是非ともご注目頂きたいものです