こんばんは、所沢市田中則行です。昨日の続きとして先日、Google内ニュース・東洋経済オンラインで報道発表されました京浜急行本線800系引退間近に関する報道をお送りします。



JR東日本中央線201系が登場する1年前であった昭和53年にデビューした京浜急行本線800系ですが、室内の天井部分には当初の京浜急行電鉄の略号であった「KHK」ロゴが付いた扇風機が備えられていました。乗客の目に触れることはありませんが、運転席上部にも扇風機を装備していました。その一方で助手席側には扇風機装備がなく、真夏に乗務する車掌の苦労が窺えるようなものでした。


※京浜急行本線800系の画像はイメージです。Google画像より検索しました




登場時は3輌固定編成で3輌を2本繋げて6連で運用されましたが、後に6輌固定編成が登場し、初期に登場した3輌固定編成も先頭車の改造により中間車化され6輌固定化されています。デビュー当時を知るシニアスタッフの角鹿さんは「3輌編成には違和感があった」と笑みながら振り返りつつ「当時の車輌の中では部品数が若干少なく整備が楽になった」と思い出を語っていました。



800系の引退を控え、運転経験を活かしている京浜急行電鉄社員に車輌への思いを聞いた。「ツーハンドルからワンハンドルになったことでシンプルな操作で運転することが可能になった」「雨天時など天候に左右されることがなく運転することができた」「ダイヤル式の方向幕設定機は短時間で設定でき扱いやすかった」と、それまでの車輌に比べ操作性が向上したとの指摘があった。「正面窓には中央ピラーがあるのみなので見通しが良かった」「乗務員室に仕切り硝子がなかったので解放感があり業務しやすかった」との声もあり、実用的な車輌デザインであったことが乗務員の声から窺える。「技能試験の時800形だったので今でもこの車輌を担当すると初心に帰る」と懐かしむ社員もいた。



800系に関してはその丸みを帯びた先頭部の形状から「『達磨』の愛称で呼ばれる」との解説が多い。ただ「あまり乗務員には知られておらず、800形を『達磨』と呼ぶ人は殆どいない」と言うのが実際の現場の声のようでした。



■今年が最後の冬

京浜急行本線が今年5月に発表した2018年度の設備投資計画によりますと新造車輌と車輌更新に約69億円をかけ、新1000系を42輌を導入すると発表し、これに伴って800系は来春に全車引退する見込みとなっています。現在、京浜急行本線の駅ホームでホームドアが取り付けられている駅は羽田空港国際線ターミナル駅のみですが、2020年度迄に京急蒲田、京急川崎、横浜、上大岡、羽田空港国内線ターミナルの5駅でホームドア設置を進める計画が発表されています。京急本線唯一の4扉車である800系が全車引退することで、主要駅のホームの安全対策が進みやすくなりそうです。




40年前、当時最新の技術を搭載し京浜急行本線に新たなる旋風をふかせた800系。全車引退によって見慣れた駅の風景を一変させることになり、残された日々はあと僅かと迫ってきます。





京浜急行本線800系とほぼ同時期にJR東日本中央線201系や西武池袋線新101系も登場していましたしね。その頃ののりちゃんは小学生でしたし。JR中央線201も既に姿を消しているし、西武線新101系も本線運用から離脱し多摩川線・多摩湖線ワンマン運用されている他に其々の地方私鉄線で見られますし。どの車輌も古めかしさを感じず近代的且つ斬新なデザインであるのが魅力的ですしね。京浜急行本線800系登場より2年後に登場した小田急線7000系LSEロマンスカーも近代的且つ斬新なデザインで魅力的でしたけど、つい最近引退したばかりで。




鉄道模型界では関水金属製品でNゲージ 京浜急行本線800系キットが発売されていたのをご存知でしょうか。その頃、株式会社 関水金属では京浜急行本線800系の他に阪急京都線6300形のキットも登場していました。その後はキット方式の生産を廃し、完成品としてリリースされました。近年では京浜急行本線800系のNゲージを見出だせなくなっていますが…数年後には復活させてほしいですね。京浜急行本線800系は横浜市の、東京都と神奈川県を駆け抜ける私鉄線車輌の伝説と誇りを掛けた一つ一つでした