こんばんは、所沢市田中則行です。青梅鉄道公園の展示車輌の四回目で、110形・5500形・2120形の各機関車をご紹介します。






●110号(110形タンク式蒸気機関車)

明治4(1871)年、英国ヨークシャー・エンジン社で製造され、鉄道創業時に『10号機関車』として新橋~横浜間に使用され、後に『3号機関車』と呼ばれた最も古い機関車の一つでした。

明治42(1909)年に『110号機関車』と名称を改め、その後各所で活躍した後、大正7(1918)年迄汐留駅構内入換に使用されていました。

大正12(1923)年から昭和20(1945)年迄国鉄大宮工場の鉄道参考品陳列所に展示され、陳列所が廃止された後も暫くして工場内に保管されていました。昭和36(1961)年10月14日、鉄道記念物第16番目に指定されました。

◆機関車全長:7214mm
◆シリンダー直径×行程:299mm×432mm
◆使用蒸気圧:80kg/平方cm
◆機関車重量:運転整備時 23.04t/空車時 18.85t
◆動輪直径:1245mm
◆輪軸配置:1-B-0
◆購入時価格:2600ポンド(船賃含む)










●5540号(5500形テンダー式蒸気機関車)

5500形は明治時代の後半より大正初期にかけて旅客列車専用として愛用されていました。当時60輌も所有されました。

同機関車は明治30(1897)年に英国・バイヤーピーコック社で製造され、第一線で活躍した後は入換機として使用された後に札幌工事局で昭和36(1961)年迄工事用として活用していました。

◆機関車全長:13910mm
◆シリンダー直径×行程:406mm×559mm
◆使用蒸気圧:12.0kg/平方cm
◆機関車重量:運転整備時 31.65t/空車時 29.22t
◆炭水車重量:運転整備時 24.20t/空車時 11.64t
◆動輪直径:1400mm
◆輪軸配置:2-B-0










●2221号(2120形タンク式蒸気機関車)

2120形は明治時代のタンク式機関車としての強力機関車で日露戦争(1904~5年)当時、急に米国や英国、独国等に注文し一部は満州でも使用されました。当初はB6形と呼ばれ輌数が多かった為(最大で268輌を有していました)、貨物列車用や勾配線用として至るところで活躍し、戦後も暫くの間入換用として使用されていました。

同機関車は明治38(1905)年8月に英国・ノーズブリティッシュ社で製造され、昭和30(1955)年3月迄使用されました。

◆機関車全長:10370mm
◆シリンダー直径×行程:406mm×610mm
◆使用蒸気圧:運転整備時 51.23t/空車時 38.19t
◆動輪直径:1250mm
◆最大出力:440馬力
◆輪軸配置:0-C-1





その5では8620形・9600形機関車をご紹介します