長尾さんとサボテン
Amebaでブログを始めよう!

偽りの貧乏

小学生の頃異変に気付いた。

家庭科の授業で皆が持ってるお裁縫箱は俺にはない。

お道具箱、笛、服はみんな薄汚れてる。

そうほとんどの物が兄のお下がりだったのだ。

皆もらってるお小遣いやビックリマンも1枚もないし

当時小学生の最高のステータスであるファミコンも当然ない。

お祭りの屋台は素通りだし自転車も兄のお下がり待ちだった。
(おかげで中学生まで乗れなかった)

学校が終われば皆友達の家で持ちまわりで集まり

ファミコンで遊ぶ。ファミコンを持ってない俺はその輪に加われず

家で一人で遊んでた。

遊ぶ物何て無いから家で絵を書くかサッカーボールを蹴るしかなかった。一人で蹴るにも壁に

向かって蹴るかリフティングしかなかった。近くの公園でリフティング。次第に回数が伸びてくる。
10回20回。3年生で248回。四年生で728回。

当時相模原市は年に1回少年サッカーフェスティバル大会なるものがあって様々な催しものがあってその中にリフティング大会があった。

相模原中のサッカークラブの少年達が一斉にリフティングするもので予選やら審判やらあって結構本格的だった。(余談だがゲストでウー・ヒーヨンとかいう人がフリースタイルで色んな事してた)

3年の部4年の部5年の部と3年連続で優勝した。ちっちゃいけど6年生のとき地元の新聞にも載った。相変わらずファミコンは持ってなかったのでひたすら公園でリフティングをしてた。

 気がつくといつしか近所の人たちのギャラリー(数人だが)も集まるようになってた。
俺は少し得意げになってやっていた。


こうして俺の少年時代は過ぎていった・・・。

つづく