今月の一曲は
落日 / 東京事変
Vo.椎名林檎が
愛犬の死を唄った曲とも言われるバラードナンバーです。
#tag 泉綺
最愛の愛犬が、突然、この世を去りました。
僕にとって"突然"に感じられるのも、
コロナ禍の真っ只中、帰ることができなかったから。
もしくは「帰ろうとしなかった」からでしょうか。
2月、最後に会ったときはたしかに元気でした。
しかし、混乱する世の中とは裏腹に
流れる時間は変わらず、残酷です。
「コロナ禍だから」
「落ち着いたら」などと理由をつけて
濁していること、先延ばしにしていること、
ありませんか?
人間の第六感とは不思議なものです。
ここで会いに行かなければまずい、と
この数日間、嫌な予感が頭を駆け巡りました。
帰ることは告げず、家族が留守の時間を狙って。
長居は禁物。
4時間ほどしか滞在できなかったものの
たくさん撫で、
いつものポジションで隣に寝そべったり、
独特なケモノ臭を嗅いでみたりと、
することはいつもと変わりなく。
そばでゲームをしながら
そろそろ帰り支度をしようかというタイミングで
そっと静かになりました。
「大好きな兄ちゃんの帰りを待っていた」
と言わんばかりに。
僕のことが特別に大好きでした。
それは身内が見ても明らかなほどで、
言葉ではとても言い表すことができない、
特別な空気感が1人と1匹の間にはありました。
出会って程なくして僕は反抗期をむかえ、荒み、
その後何年も、家族のなかで孤立していました。
落ち込みがちでふさぎ込み、
決して健康とは言えないほど気を病んでいたころ。
いつもそばにいたのは愛犬でした。
そんな息子とコミュニケーションがうまくとれず、
悩んでいたであろう両親の手助けをしたのも
愛犬でした。
虫のしらせ。
そんな人間の理解を超えるできごとが
この世にはどれくらいあるんでしょうか。
「強くなろう」と心に誓う、今日この頃です。
このブログをはなちゃんで締めるのも
今回が最後になりそうです。
次 会ったら地元の浜に連れていきます。
あの巨体を抱きかかえて。






