「鴨川ホルモー」 ギリ公開中


二浪して念願の京都大学に入った安倍明。

しかし、入ってすぐに5月病となり、

張り合いのない日々を送っていた。

そんな安倍が同級生で帰国子女の高村幸一と

下鴨神社の葵祭「路頭の儀」のバイトを終えて帰るところへ

2人の男女が現われて声をかけてくる。

それは「京大青竜会」というサークルの勧誘だった。

「何のサークルですか?」という質問に

「どこにである普通のサークルです。」と笑顔で答える部長の菅原。

不安を感じながらも、試しに新入生歓迎コンパに参加した2人。

そこで安倍は同じく新入生の

早良京子(の美しいい鼻のライン)に見惚れてしまう。

全く入る気のなかった安倍だが、早良が入ると知り

高村を無理やり誘って、サークルの戸をたたく。

しかし、そんな安倍たちに驚愕の事実が告げられる。

「京大青竜会」は式神(陰陽道において陰陽師の命に従い

呪詛などの不思議な業をするとされる鬼神)を操る

ホルモーという神事を行う摩訶不思議なサークルだった。

しかも驚くべきことに京大を含め、京都の東西南北に位置する

立命館大学、龍谷大学、京都産業大学にも

同じようなサークルが存在していたのだった...。


原作は万城目(まきめ)学の同名デビュー小説。

同作家の2作目「鹿男あをによし」は08年にドラマ化されている。

監督は本木克英。「釣りバカ日誌シリーズ(11・12・13)」や

「ゲゲゲの鬼太郎」、「犬と私の10の約束」などを手掛ける。

出演は「クローズZEROⅡ」でも活躍中の山田孝之や

伊坂作品の常連となった濱田岳、そして今作で

初のオカッパメガネを見せてくれた栗山千明。

主演じゃないのにキャラ強すぎな荒川良々。

他にも石田卓也、芦名星、双子の斉藤祥太・慶太兄弟、

石橋蓮司、笑福亭鶴光、パパイヤ鈴木など個性豊かな面々。


式神であるオニを“オニ語”を駆使して操るホルモーと

それに参加することになった学生の荒唐無稽なお話です。

この世界の儀式やルールが受け入れられないと

何が何だかわからずに終わってしまうかもしれません。

これはこういうものなんだと諦めて抵抗することなく観てください。

全体的に大真面目にふざけてます(?)。

非日常な不可思議なことを真面目にやってるからこその

面白さにあふれてます。とりあえず笑えます。

“レナウン娘の踊り”と濱田岳の“チョンマゲ姿”は

是非ともみていただきたいです( ̄m ̄*)

特に神への信心とはかけ離れたところにありそうな

“レナウン娘の踊り”という発想には感服したしました<(_ _)>

“四条烏丸交差点の会”も、いかにも儀式という

雰囲気をかもしだしていて結構好きなシーンです。

“ホルモー”という神事があって、それに付随する

いくつものルールや儀式がちゃんと設定されていたので、

思っていたよりもすんなり世界に入り込むことができました。


「ジョジョの奇妙な冒険」の世界を知っている方には

受け入れやすい世界かなと思います。

オニはキャラクターとしてもかわいくデザインされていて

“重ちー”のスタンド“ハーヴェスト”を思い出してしまいました(^ ^;)ゞ

ジョジョを知らない方には何のことやらでごめんなさい<(_ _)>



案山子の独り言
(C)2009「鴨川ホルモー」フィルムパートナーズ