「ぼくの大切なともだち」 2008年公開


美術商を営むフランソワ・コストは、

「顧客の葬式に行ってきたが、

参列者が7人しかいなかったんだ。」

と、彼の誕生日パーティに来た面々に話す。

すると、彼らはコストに向かって言った。

「君の葬式には誰も来ないよ。」

「あなたは人に無関心だ。」

「あなたには友達がいない。」

彼らの言葉にショックを隠せないコストは

そんなことがあるものかと興奮して反論する。

そこでギャラリーの共同経営者・カトリーヌがある提案をする。

今月中(残り10日)に親友を一人

連れてこられるかどうかの賭けをしないかと。

コストが独断により高額で落札した

ギリシャの壺をかけて、彼の親友探しが始まった。

友人リストなるものを作った彼は、上から順に

あたっていくが、いきなり1位の人物から

「君は友人ではない。」と言われてしまう。

焦ったコストは、本屋に駆け込み

「友達を作る方法」という本を探したり、

友達作りの講演を聞きに行ったりと試行錯誤。

果たしてコストは親友を見つけることができるのか...。


監督はパトリス・ルコント。「仕立て屋の恋」や「髪結いの亭主」、

「橋の上の娘」、「列車に乗った男」などを手がける。

美術商コストにダニエル・オートゥイユ。「八日目」や「橋の上の娘」、

「画家と庭師とカンパーニュ」などに出演。

コストの親友探しを手伝うことになるタクシー運転手ブーレに

ダニー・ブーン。「戦場のアリア」に出演。


まじめに悩んで、まじめに親友を探すコストの姿が

可笑しくもあり、なんとも言えない切なさを感じました。

「そんなことで友人ができるかい!」と

ツッコミたくなりますが、本人はいたってまじめ。

友達作りの本や講演以外にも、現場の声を聞くコスト。

レストランで語り合っている見ず知らずの男性二人に

「あなたたちはどうやって友達になったんだ?」

「あなたたちはいつ友達になったんだ?」

と聞きます。しつこく聞きます。もちろん本人いたってまじめ。

ここまで行くと完全にオカシイヒトになっちゃってます。

友達(と思ってる人)はもちろん、恋人にも壁を作ってしまうコスト。

そして、ふとしたことからコストを手伝うことになったブーレ。

クイズ番組のオーディションを受けるほどのブーレの

豆知識もかなりのものです。ちょっとためになります。

「くりぃむしちゅーの上田か!」とツッコミ入れるほどです。

他のことは器用でも、人間関係は不器用と感じてる方は

少なくないかと思います。ここまでではないと思いますが(^ ^;)ゞ

彼らの可笑しなタクシーの旅にお付き合いください。

最後には大切なものにたどり着きますので。


「愛は金で買えるが、友情は金では買えない」

という劇中での言葉が印象的でした。

もちろん「お金で買える愛って...」など、

これにはいろんな反論もあるかと思いますが。

「友情は金では買えない」には大いに賛同します。

愛はお金で買えないものであって欲しいと思いますが、

現実はどうなんでしょうか?

フランス版のクイズミリオアネも見られますよ。

セットから何から、まんまでした(- -;)



案山子の独り言
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