「アイアンマン」 2008年公開

軍事企業のCEO、トニー・スタークは、
アフガニスタンでの新型サイル

お披露目直後にテロリストの

襲撃を受け、拉致監禁されてしまう。
そして彼らのために武器を作るよう脅される。
スタークは一緒に閉じ込められていた

ショーンの力で一命をとりとめ、

脱出するためのバトルアーマーを作り始める。
完成したスーツとショーンの尊い犠牲により、

テロリストの粉砕と脱出に成功するスターク。
アメリカ本国に戻ったスタークは、

自社で作った武器がテロリストの手に渡り、

悪用されていたことにショックを受け、
「武器は今後一切作らない。」と、

報道陣の前で宣言してしまう。
そして、自分に出来ることはないかと考え、

脱出の際に作ったバトルアーマーを発展させて、

自ら装着しアイマンマンとなり、

テロリストを倒しに飛び出して行くのだった...。


マーベルコミックのクリエイター・スタン・リーらによって

生み出されたヒーロー。1963年に初登場している。

「スパイダーマン」や「X-MEN」、「ファンタスティック・フォー」、

「ハルク」、「デアデビル」なども同社の作品であり、

製作総指揮を務めたスタン・リーは、今作でも相変わらず

カメオ出演していました(パーティ会場の入り口で)。

監督はジョン・ファブロー。「ザスーラ」や「デアデビル」などを監督。

主演はロバート・ダウニーJR.「チャーリー」や「キスキスバンバン」、

「ゾディアック」などに出演し、「チャーリー」では

アカデミー賞にノミネートされた。

他にグウィネス・パルトロー、テレンス・ハワード、

ジェフ・ブリッジスなど。


今まで散々武器を作り続けてきた男が、

現実を目の当たりにして自分の行いを悔い、

正義に目覚め、金の力で自らヒーローとなり、

悪を倒し続ける勧善懲悪物語。

発想はいかにも“アメリカ”を感じさせるストーリー。

武力には武力で対抗し、ワルモノは皆殺し。

という、このヒーローのスタンスには

少し違和感を覚えてしまいます。

とか言うと、単純に面白いとは感じなくなるので、

観るときはあくまでもヒーローモノとして、

素直に観てスカッとすることをお勧めします。

スーツのデザインも洗練されており、

「それじゃ空飛べないでしょう。」とか、

「あの構造であのスピードに耐えられるの?」とか

「あそこにミサイル入らないでしょう。」という

ツッコミをさせないほどの魅力があります。

特に男性は、作られていく過程も面白いと感じるかも。

機械とコミュニケーションをとるシーンも面白かったし。

高い車がおもちゃのようにつぶされていくのは

めちゃくちゃもったいなかったけど。


この作品の興行成績がここまで良かったのは、

9.11の後だからこそなのかな。と感じました。

ジャッキー・チェンがハリウッドで人気が出た理由に、

相手に対して飛び道具を使わない。というところが

あったらしいのですが、今作はそれとは全く逆の

理由で人気を得たのではないか。と思います。

世界貿易センタービルの崩壊する姿を見て恐怖し、

怒りを覚えなかった人はいないでしょう。

話し合いができないモノに対して、

とるべき行動は決まっている。と考える人は

このヒーローに自分を重ねたのかもしれません。

なんて言いながらも、アメコミ実写版大好きの私としては

今後予定されている2010年の「アイアンマン2」や「ソー」、

「キャプテンアメリカ」ときて「アベンジャーズ」。

待ち遠しい限りです。間違いなく観に行くことでしょう。