「机のなかみ」 2006年公開


高校生の家庭教師をしている馬場元は、

大学受験を控えた女子高生、望月望を

新たに教えることとなった。

立場を忘れ、望の父が言った

「間違いだけは起こさないように。」という言葉も

心の隅に置き忘れて、望の可愛らしさに

どんどん惹かれていくの馬場であった。

そして、図書館に行くと嘘をつき、

望を遊びに連れ出す始末。

馬場のおかげかどうかはわからないが、

望の成績も上がり、順調に志望校に合格するかと

思われていた。が、努力もむなしく落ちてしまう。

馬場は落胆してふさぎ込んでいた望を、

なぐさめるドサクサに紛れて押し倒してしまう。

そこへ、父親が帰って来て、

勢いよく扉を開けてしまい...。


監督は吉田恵輔 。「なま夏」や「純喫茶磯辺」を監督。

主演は家庭教師に吉本興業所属のピン芸人、あべこうじ。

女子高生にアイドルの鈴木美生。


作品は、前半と後半の2部構成になっており、

前半は家庭教師の視点から見た世界、

後半は女子高生の視点から見た世界となっている。

監督が舞台のあべこうじを見てこの役に決めた。

と言うだけあって、作品のほとんどにおいて、

あべこうじはあべこうじでした。

畳み掛けるような話し方からテンションまで。

あの舞台の「うざい?」感じがにじみ出てました。

(個人的には嫌いじゃないです)

しかし、ストーリーが進むにつれ、

芸人あべこうじとは違う、役者あべこうじが

はっきりと見えてくるのである。

そして、家庭教師が同棲している恋人も

なかなかのインパクト!

男みたいな口調で、無愛想に文句ばかり言う恋人。

こちらもあべちゃんに負けず劣らず濃いキャラです。

思い込みや勘違いが生んだ行き違い。

家庭教師と高校生、高校生と高校生、

家庭教師と同棲中の恋人。

それぞれの距離感が絶妙な作品で、

最後にちょっとほろっとさせたり。

果たして、最後に泣くのは...。

最後に笑えるのは...。