「本格科学冒険映画20世紀少年」 2008公開
ロックスターに憧れ、ミュージシャンになる!
という夢も今は昔のこと。
現在は実家の酒店をコンビニに変え、店長を務めるケンヂ。
そして、背中には失踪した姉の娘が。
そんなとき、小学校の同窓会が開かれ、
あるカルト教団のことが話題にのぼる。
教団の教祖は自らを“ともだち”と名乗り、
彼の話すことは、ケンヂたちがこどもの頃に作った、
「よげんの書」の内容にそっくりだというのだ。
しかし、あの内容を知っているのはほんの数名だけ...。
“ともだち”は俺たちの同級生の中にいるのか?
今、このとき、この場所にいるのか?
それから、間もなくして同窓会に来なかった、
ドンキーと呼ばれていた同級生が、
自殺をしたというニュースが飛び込んでくる。
ケンヂがドンキーの葬式に出かける朝、
彼からの手紙を見つける。そこには驚くべきものが...。
そして“ともだち”への扉を開くこととなる。
原作は小学館スピリッツに連載していた浦沢直樹の同名漫画。
浦沢直樹は、言わずとしれた「YAWARA!」や「MONSTER」、
「MASTERキートン」、「PLUTO」などの作者である。
監督は堤幸彦。ドラマ「トリック」や「ケイゾク」などのの演出、
映画「溺れる魚」や「明日の記憶」、「大帝の剣」、
「自虐の詩」などの監督を手がける。
「トリック」も大好きですが、「溺れる魚」の仲間由紀恵もまたいいです。
キャストはですね、あまりにも多くて、かなり面倒くさいんですが、
それでも書きたいので、やっぱり書きます。
ケンヂ:唐沢寿明 オッチョ:豊川悦司 ユキジ:常盤貴子
ヨシツネ:香川照之 マルオ:石塚英彦 モンちゃん:宇梶剛士
フクベエ:佐々木蔵之介 ドンキー:生瀬勝久
ケロヨン:宮迫博之 ヤマネ:小日向文世 ノブオ:布川敏和
池上正人:藤井フミヤ ケンヂの同級生:石橋保、入江雅人
ヤン坊・マー坊:佐野史郎 キリコ:黒木瞳
万丈目胤舟:石橋蓮司 神様:中村嘉葎雄
田村マサオ:ARATA 血まみれの男:遠藤憲一
アルバイト店員:池脇千鶴 敷島エリカ:片瀬那奈
ピエール一文字:竹中直人 ジジババ:研ナオコ
チョーさん:竜雷太 ヤマさん:光石研 漫画家角田:森山未來
まだまだたくさんいらっしゃるのですが、この辺で勘弁してください。
もう、大河ドラマ何年分だよ!?という感じの方々です。
観終わった第一声は「すごい!」の一言です。
よくここまで映像化してくれました!
絶対3部作観て、ストーリーを完結させてやる。
驚いたのはキャスティングのすばらしさです。
大人もさることながら、子供の役者さんたちには驚かされ、
一気に原っぱの秘密基地の世界へと引き込まれました。
特に少年オッチョの大人びた表情には、
「あれ?漫画を見てるのかな?」と何度か錯覚。
事前にネットでユーザーレビューをちょっと見たのですが、
あれだけ売れた漫画の、これだけの大作になれば、
予想どおり賛否両論は必至でした。
感動する方は思いっきり!否定する方も思いっきり!
否定の中で目立つのは、やはり「原作と違う」というものです。
でも、原作と同じ映画ってあるんでしょうかね?
自分が想像してたものと、同じでなければ、
それは駄作になってしまうんでしょうか?
原作は小説であったり、漫画であったり、
その時点では当然映像作品ではありません。
それを読んだ読者の、育った環境や価値観で
解釈や見方も変わってきます。当然イメージも膨らんできます。
そして、映画には作り手のそれらが反映されるわけです。
さらには時間的な制約や、コスト面での制約もあります。
そんなユーザーレビューの中に、こんなタイトルがありました。
「気楽に観ましょ~や」
ただし、注意深く観ることをお勧めします。
難しいかもしれませんが...。