お天気もよいし、今日は車で15分ほどの距離に住んでいる実家の母を訪ねた。
少し前まで門扉を閉めきりにしていたのに、最近は開け閉めが不自由になったためか門扉を括りつけている。
夫がバックで車を入れたが、母は、そのまま車のごく近くの柿の木の下に静かにかがんでいる。
車を降りて「こんにちは。おばあちゃん、元気やった?」と声をかけてみたが、「元気なような元気でないような。」とあいまいな返事。
まあ、こんな調子で最初の10分程は、何となく会話のテンポが悪い。
一緒にお昼を食べて、母の近況や身体の不具合について聞いて何となく一緒に過ごして帰ってきた。
嫁いでかれこれ〇十年。いつの間にか実家より嫁ぎ先が自分の家という感覚が身についた。
しかし、離れて暮らす母を想う子としての自分と、同じように離れて暮らす娘たちを想う母としての自分がここにいる。
みんな誰しも同じように、いろいろな寂しさを紛らわせながら精いっぱい自分の持ち場で生きているのだろうなと、我にもなく神妙なことを考えた一日だった。
これから、第3回「新しい別の窓」まで一時間しかない。
気持ちを切り替えて楽しもうと思う。