かなり今更ですが……7月1日に「Dragon Question」を観てきました。(。・ω・。)
※以下、自重なしの感想注意※
日本ではまだあまり馴染みのないノンバーバル(台詞が殆ど無い進行)に挑戦したというこの舞台。
主人公とその親友が、買ってきた体感ゲームの世界に吸い込まれて?しまい元の世界に戻るにはゲームをクリアーしないと帰れない、という王道ながら冒険心を揺さぶられるストーリー。
まず、題名からして「某国民的RPG」を連想させる訳だが……まさか、まさか本当にあの有名すぎるBGMを使うとは思わなかった!いきなりタイトルファンファーレからドラクエまんまかよヲイ!!(苦笑)
そして進行役のピエロが居るのだが、開演前のパフォーマンスも……いきなり筆者の真後ろの空席に座ってDSドラクエ6(BGMで特定w)をプレイし始めるという、全く訳の分からん行動に唖然……(-△-;)そんなに「ドラクエ」のイメージを強めてしまって良いのだろうか?この作品自体がビッグタイトルに完全に喰われるぞ?……否、もしかしてハナっから「パロディー路線」を狙っているのか?だとしたらこのストーリーの勇者は間違いなく「演出家」じゃーーい!!(*∀*)
その後もピエロが会場を温めるべくお客様に色々ちょっかいを出すのだが、正直「ピエロ」という存在自体が日本人の性質に合わない属性というか……例えばマクドナルドのドナルドがいきなり絡んできたら嫌悪感・恐怖感を抱くでしょ?(笑)だがこの前説で、何とかこの「ノンバーバル」という舞台……台詞の無い進行である事や世界観・雰囲気を馴染みのないお客様に受け入れて貰わねばならないので、多少…いやドン引かれてもここでグッとお客様のハートを掴まなければ出だしは大コケ確定だ。
嗚呼、なんとプレッシャーMAXでハードルの高い大役であろうか……!!頑張れピエロ、命運はお前に掛かっているような物だぞ!(笑)
少し話が反れるが、筆者、「前説~冒頭」部分をかなり大切に観ている。というのも、多少なりとも後の流れに影響するパートでグダグダな進行をする舞台は、観る前から先の流れがなんとなく見えてしまうというか……役者や演出のクオリティー等「ああ、この程度か」と感じてしまうのだ。冒頭からテンポ良くガッチリとハートを掴まれた舞台には不思議と最後まで裏切られる事がなく「ハズレ」が少ないのだ。
かなり上から目線の発言で不快に思われるかもしれないが、そう感じる事が多かったのは事実なのである。
……さて、話を戻そう。台詞のない前説は尚も続く。観劇前の注意事項を伝えるのも勿論「喋れない設定」の為、スケッチブックに書いてある文章をめくりながら……つまり客側は小さなスケッチブックを目で追わねばならない訳だ。……ハイ、目が悪い筆者は前から三列目にして微妙にしか見えませんでした。これでは最後列からはおそらく殆ど見えないだろう。
会場全てのお客様に伝えねばならない「重要事項」なのだから、たとえノンバーバルにしろもっとパネルを巨大化するとか、できる限り前に出るとか……もっと方法はあったはずだ。ノリと斬新さだけで押し通していいパートではない。劇場内は薄暗く視界も悪いという事は演出家も重々承知のはずだ。当たり前の観劇マナーとはいえ、文字が鮮明に見えなかったお客様はこの時点で完全に「置いてけぼり」をくらった感じになった事だろう。
なんだか書いていてだんだん申し訳なくなってきたが……筆者的にはかなり残念な出だしとなってしまった。相変わらずBGMはドラクエだし、本当大丈夫なのか?この舞台……と(-.-;)
本編の内容については詳しくは述べないが、決して残念な所ばかりではなかった。ビートを刻む役者の生き生きとした表情は、筆者の記憶に鮮明に刻み込まれた。そう、役者は個々に素晴らしかったのだ。ダンスや殺陣などのパフォーマンスの華やかさ、色々な手段でビートを刻み、森や海原、魔法の世界へと主人公達を巻き込んでいく。まるで「リズム天国」と言えば伝わるだろうか。次はどんな物が出てくるのやら……ビックリ箱のような転換の仕方は斬新だった。
※以下、更なる感想。不快感を感じる方はリターン推奨※
・パフォーマンスはどれも斬新で面白かったのだが、何故かこれといって心に残るシーンがない
・ドラクエの白黒会話ウィンドウを表現して?布に書いて広げて見せていたのだが、前述のとおりスモークで殆ど見えず内容が全く分からないという疎外感。
・全体的に世界の創り込みが甘く、中途半端感が否めない。ドラクエを臭わせる方向性なら、台詞送り時のSEを入れる等「ゲーム世界」をもっと研究すべき。ドラクエをパロるなら潔くとことん追求し、やらないなら最初からドラクエを臭わせる表現は一切使用しない方がまだ良かった。とにかく中途半端すぎて作品自体がどんな世界を表現したいのか全く分からない。最悪ドラクエファンを馬鹿にしてるのかと思われても仕方ない。個々のパフォーマンスは素敵だったのに、物語にどうも噛み合ってこない為、勿体ない部分が多すぎる。
あと主人公達がレベルアップした感じが全くしない。ただ巻き込まれて世界を何となく視察してたら成り行きでボスとご対面……みたいな感じで、とにかくプレイヤーの成長をあまり感じなかった。
・途中、戦国BASARA3に使用されたT.M.Revolutionのあの楽曲が……もう芝居内容とは関係なしに意識が舞台の世界から「BASARAじゃん!」と現実に帰された。テンポがいくらイメージに合おうが、今旬な選曲すぎて……もうバサラなの?ドラクエなの?何なの??
(*∀*) 頭パーーン
・一番最後も、ボスを倒して無事にゲームクリアー、めでたしめでたし!の流れで最後にピエロが「END」の文字を掲げて幕が降り、カーテンコール……という流れだったのだが、ここの部分……惜しすぎる!!スタッフロール(カーテンコール)の後に「END」を出してくれたら良かった!最後までRPGの雰囲気で通して欲しかった……
この作品の(ノンバーバルではなかった)初演を是非観てみたかった。原作を普通の芝居で観たい……というのが今の気持ちだ。
結局……批判ばかり書いてしまったが、残念な部分が印象に残ってしまうのは仕方ない事だと思う。観劇にかかる時間と費用は決して安くはないからだ。「損得勘定」とまではいかないが、少なかれガッカリした気持ちになる要因ではある。
こうして観劇後に余韻に浸ったり感じた事を話しあったり、自分的に解釈して想像の世界で遊ぶのが好きだ。それが賞賛でも批判であっても、筆者にとっては素敵で大切な時間である。その舞台から感じたり学んだり……色々な「感情」を沢山貰える事が純粋に嬉しいのだ。
素敵な世界を紡ぎ出す演出家に恋焦がれているのかもしれない//