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支那「三峡ダム」危機

最悪の場合、上海の都市機能が麻痺する

 

<四川省で起きた大規模な山崩れは、本当に大雨だけが

原因なのか。

世界最大の三峡ダムが一帯で大地震を頻発させている

という指摘があり、さらには砂礫により、ダムそのものも

機能不全に陥っている

 

四川省で大規模な山崩れが発生した。

支那メディアによれば、住宅62戸が土砂に埋まり

120人以上が生き埋めになったという。

 

山崩れの現場は

四川大地震と同じ場所であり、ここ数日、大雨が降り

つづいて地盤が緩んでいたことが原因だとされる。

 

だが原因はそれほど単純なものではないだろう。

2008年5月に発生した四川大地震はマグニチュード7.9

を記録し、甚大な被害をもたらした。

 

震源地近くでは

地表に7メートルの段差が現れ、破壊力は阪神・淡路大震災

の約30倍であった。

専門家は、四川盆地の北西の端にかかる約300キロに

わたる龍門山断層帯の一部がずれたために起きたと

分析し、これによって地質変動が起こり、龍門山断層帯

は新たな活動期に入ったと指摘している。

 

今後、さらに大規模な地震が発生する可能性が高いのである。

 

四川盆地はもともと標高5000メートル級の山々がつらなる

チベット高原から急勾配で下った場所に位置する

標高500メートル程度の盆地で、ユーラシア・プレートと

揚子江プレートの境界線の上にあり、大小さまざまな

断層帯が複雑に入り組む地震の多発地帯である。

 

それに加えて、最近の支那の研究では、地震発生の原因

のひとつは「三峡ダム」巨大な水圧ではないかとの

指摘がある。

 

ダムの貯水池にためた水の重圧と、地面から地下に

沁みこんだ水が断層に達することで、断層がずれやすく

なったという分析である。

建設中から数々の難題、天気や地震にまで悪影響

三峡ダムは

支那政府が「百年の大計」として鳴り物入りで建設した

世界最大のダムである。

「三峡ダム崩壊」の画像検索結果

 

16年の歳月を費やして、四川省重慶市から湖北省

宜昌市にいたる長江の中流域の中でも、とくに水流が

激しい「三峡」と呼ばれる場所に建設された。

竣工は2009年だ。

ダムは70万キロワットの発電機32台を擁し

総発電量2250万キロワットを誇り、当初の計画では

湖北、河南、湖南、上海、広東など主要な大都市に

電力が供給され、全支那の年間消費エネルギーの

1割を供給でき、慢性的な電力不足の解消に役立つ

はずだった

 

だが、建設中から数々の難題が生じた。

まず「汚職の温床」と化した。

総工費2000億元のうち34億元が汚職や賄賂に消えた。

 

国民の多大な犠牲も強いた。

はじめに地域住民約110万人が立ち退きを迫られ

強制的に荒地へ移住させられて貧困化し、10万人が

流民になった。

李白、杜甫、白楽天などの詩に歌われた1000カ所

以上もの文化財と美しい景観が水没し

魚類の生態系が破壊され、希少動物の河イルカ

(ヨウコウイルカ)が絶滅したことは、支那内外で

議論の的になった。

三峡ダム に対する画像結果

 

そればかりではない。

四川大地震が発生した同じ2008年、竣工を目前に控えた

三峡ダムで試験的に貯水が開始されると、下流域で

がけ崩れと地滑りが頻発した。

 

この年の9月までに発生したがけ崩れと地滑りは

合計32カ所、総距離33キロに達し、崩れた土砂の量は

約2億立方メートルにのぼった。

 

その後の調査で

地盤の変形などが合計5286カ所見つかり、大きなひずみ

が生じていることが判明した。

 

ダムの構造物や防水壁には約1万カ所の亀裂が見つかり

補修に奔走した。

 

そして2009年

三峡ダムが完成すると、今度は気候不順が起きた。

貯水池にためた膨大な量の水が蒸発して大気中に

とどまり、濃霧、長雨、豪雨などが発生するように

なったのだ。

 

 

気候不順は年々激しくなり、2013年までに、南雪災害

西南干ばつなどの災害が相次いだ。

 

2016年にも豪雨による洪水が発生。

 

エルニーニョ現象が原因だとされたが、死者

行方不明者は128人にのぼり、中下流域で130万人が

避難を余儀なくされた。

 

大地震が次々に起きた。

2008年の四川大地震以外にも、汶川大地震、青海省

大地震など、毎年のように大小の地震が発生した。

 

2014年には

三峡ダムから約30キロ上流にある湖北省でマグニチュード

4.7の地震が連続して2度起きている。

 

総じてみれば

人工物である三峡ダムが天気や地震にまで影響を及ぼす

とは、まるで信じられないような話ではある。

水が流れず、貯水できず、解決策も見いだせない

だが、三峡ダムにとって、さらに深刻な

事態がもちあがっている。

 

長江上流から流れて来る砂礫で、ダムがほぼ機能不全

に陥り、危機的状況にあることだ。

 

怒涛のように押し寄せる大量の砂礫で貯水池が埋まり

アオコが発生してヘドロ状態になっている。

 

ヘドロは雑草や発泡スチロールなどのゴミと一体になり

ダムの水門を詰まらせた。

 

ゴミの堆積物は5万平方メートル、高さ60センチに達し

水面にたまったゴミの上を歩ける場所があるほどだ

という。

地元では環境団体などが毎日3000トンのゴミを掻き出し

ているが、お手上げ状態だとされる。

 

重慶市でも

押し寄せる砂礫で長江の水深が浅くなった。

 

水底から取り除いた砂礫は50メートルも積みあがった。

 

重慶大橋付近の川幅はもともと420メートルあったが

橋脚が砂礫に埋もれて砂州となり、今では川幅が

約半分の240メートルに狭まっている。

 

大型船舶の航行にも著しい支障をきたしている。

 

水が流れず、貯水できないダムなど何の役にも立たない

が、三峡ダムが周囲に及ぼす悪影響は、この先

増えることはあっても減ることはないだろう。

 

支那政府も技術者も根本的な解決策を見いだせず

すでに匙を投げてしまっているからだ。だれも責任を

取ろうとする者がいないまま、今も三峡ダムは放置されている。

 著名な水利学者の遺言

           「ダムは10年もたない

もし三峡ダムが地震の原因のひとつであるなら、今後さら

に四川大地震のような大規模な地震が起きる可能性が

あるだろう。

そして大地震が発生したとき、原因を作った「瀕死」の

三峡ダムは、果たして持ち堪えられるだろうか?

 

万一、ダムが決壊するようなことがあれば、長江流域の

広大な土地が洪水に見舞われ、穀倉地帯は壊滅して

数千万人の犠牲者が出るだろう。

 

長江の河口部にある上海では都市機能が完全に麻痺し

市民の飲み水すら枯渇してしまう。

そんな事態は想像するだけでも恐ろしい。

 

三峡ダムが建設された当初、支那政府は「千年はもつ」と

豪語したが、数々の難題が発覚して、わずか数年で

百年もつ」とトーンダウンした。

今日、巷では「10年もつのか」と危ぶむ声がある。

 

「10年」と区切るのは、かつて三峡ダムの建設に反対した

著名な水利学者、清華大学の故・黄万里教授の言葉に

由来している。

 

戦前、アメリカのイリノイ大学で博士号を取得した黄教授は

建国間もない支那で黄河ダム建設の計画が進められた

ときに強く反対し、毛沢東から「右派」の烙印を押されて

22年間の強制労働に追われた。

 

1980年代に名誉回復した後、長江の三峡ダム建設が

国家の議題にのぼると、支那政府に6度も上申書を提出

して反対したが、鄧小平と李鵬首相(当時)に無視された。

  

 

黄教授が反対した理由は

21世紀の今日、私たちが直面している危機的状況を

言い当てたからにほかならない。

 

そして「もしダムを強硬に建設したら

            10年もたないだろう

と警告した。

   

 

2001年8月

黄教授は病床で家族に向かって

三峡ダムを見守りつづけるようにと告げ

どうにも立ち行かなくなったら、破壊するより方法はない

と遺言を残した。

 

享年90。支那の「水利事業の良心」と称えられる伝説的

な人物である。

もし「10年もたない」とすれば、期限は2019年だ。

三峡ダムは決壊するかもしれないのだ。

タイムリミットは刻一刻と近づきつつある。

唯一の解決策は、黄教授の遺言通り、人間の手で破壊

することだけなのだろうか。

 

三峡ダム決壊時の被害は?

三峡ダム下流域、主要3都市の人口とGDPは単純計算で

人口3700万人、GDP 4兆元です。

応用数学などを研究した支那の著名学者、銭偉長(1912-2010)は、「三峡ダムが通常弾頭付き巡航ミサイルで攻撃されて崩壊すれば、上海市を含む下流の6省市が「泥沼」となり、数億人が被害を受ける」と試算しています。

決壊で下流域の都市が壊滅したら、実際にはどれだけの

被害が出るのでしょうか... 

三峡ダムの下流にある、武漢、南京、上海などの揚子江

流域の巨大都市群の人口は数億人だ。

脆くて危険といわれている三峡ダムが決壊すれば

300億トンの津波が時速百kmのスピードで揚子江

下流域を襲うという。

三峡ダムが決壊すれば、死亡者数は1000万人を

下らないだろう。」

単純計算の内訳
  ・武漢市、人口1000万人(2014)、GDP 1兆元(2014)
  ・南京市、人口700万人(2011)、GDP 7000億元(2012)
  ・上海市、人口2000万人(2014)、GDP 2兆3000億元(2014)
   (上海市は首都・北京市を凌ぐ支那最大のGDP)