炭酸水の泡沫

炭酸水の泡沫

だらだら医学生が私生活と医学について真面目にしゃべりません

Amebaでブログを始めよう!
先々週の精神科通院で心理士さんと総合的にまとめをしたのと、自力でわりと回復の方向に持っていけたので通院ペースを二週間に一回にするという話でまとまった。明後日が二週間ぶりの通院だ。

自力で回復の方向に持って行けた、というのは、これ一つの要素だけではないとは思うが、思い立って実父に電話をしたことが大きいと思う。

実父に向かって、義父のことを、共に暮らし始めて母に「お父さん」と呼びなさいと言われて以来、「お父さん」ではなく、「○○さん」という、あの離婚する前自分が呼んでいた呼び方を使ったときに、あれだけ私を愛があるにしろ肉体的精神的に傷つけて来た義父を無理に『父親』だ、という認識をしなくていいと思えた瞬間に、どっと肩の荷が下りた気がした。

そして、よくよく考えれば、私が聞いた離婚の顛末もろもろは母親サイドの話しかないし、十数年間全く実父とかかわりがなかったため、何が真実か、ということがわりと振出しに近い状態に戻ったため、自分は何も知らない状態として振る舞うことが許されるんだ、と思えて、これもまた楽になった。

私が電話で聞いた声は、想像していたような、どうしようもなくだらしない男のそれでなく、終始罪悪感を滲ませた、草臥れた中年男性だった。これまた、印象にすぎないけれども。
「俺からは立場もあるし電話できない」
「そんな会うなんて積極的には…」
こういった言葉が過去の若さゆえの過ちの産物である私という生命に対して記憶がよみがえって不快なため関わりたくないという意志表示なのか、罪悪感から生まれたのかは会ってみないと分からない。
どちらにせよ、春休みにでもあって食事はしようと思っているからその時に決着はつく可能性は高い。
どういった事実であれ、過去が動かないものとなるのは怖いが、また一つの箱として収めることが出来るようになって、私が一個人として人生を歩くきっかけとなることを願っている。

そうは言っても、二週間の間に嫌なことや発狂したくなるようなことはいくつかあって、布団に向かって叫んでいる日もあった。自分の大学二年を台無しにぶっ壊したもう顔も見合わせたくない人物と積極的に関わらなければいけないという大変なストレスがあった。私が日ごろ楽しみにしていてストレス解消の一環にしている音楽サークルに彼が入ってくるという皮肉な事案が起き、かなりのレベルの嫌悪が噴出した。
どう合理的に解釈すればいいのだろう。まだわからない。わからないので、とりあえず「まぁいいや殺されるわけじゃないし」を呪文のように心で唱える寸法で行こうと思う。

果たしてこんな状態で精神科に向いているのだろうか。
主治医とその件の話になったことがあった。

私「私、今、こんな状態ですけど、精神科医になって人の心の立ち直りを支える手伝いがしたいし心理学の研究もしたくて、それを契機に自分の精神を本格的に治そうと思ったんです」
先生「対人関係が苦手なら病理とかに進んだほうがいいよ。実際そういう人を知っている、彼女はうまくやっているよ」
私「それは確かにそうなんですけど、やりたいことがやりたいんです」
先生「いや、最終的に精神科に入局するのは止めないよ、あなたが決めることですから。でもね、精神科は自分の心を治したいとかでなるもんじゃないよ」
私「私はいいんですよ、治療の時に支障が出ないように学生のうちに治したいっていう話なだけです」
先生「あとねー、他人に感情移入しすぎる人も向いてないよ」
私「他人は別にいいですよ」
先生「自分が死ぬって突然言われてもすんなり受け入れられるような人じゃなきゃ」
私「まぁそれは言われてみないと分かりません」

…という、ただの売り言葉に買い言葉状態になってしまった。医局説明会の時もポリクリも強気で知らん顔して行こう。それしかない。
しょうがないと思いますよ、だって私は診察室にいるときはあくまで医学生じゃなくて患者さんの状態だから先生に正直にいろいろ話してるわけですよ、治療のために。

そういう、内輪に精神状態を露出する機会がないだけで心に何か抱えている精神科医なんてごまんといて、それのコントロールをうまくしながら働いている方の方が多いんじゃないかと勝手に思ってる。

こういうことがあるから大学病院には行きたくなかったんですよ。
それで最初に外部に通院したら薬漬けにされかけたわけで。

薬漬けになって危うく取り返しのつかないところになるところを救ってもらえて先生には感謝してるけど、心配半分と、PTSDで精神不安定性強いのに精神科志望とか、ただでさえきつい精神科の初認実務研修の間壊れたときとかめんどくさいな、とでも思われてる気がする。
でも、明らかに私は半年前よりずっと状態は良くなっているし、研修ごとき、耐えてみせるという気概と無頓着を持てると思う。

とりあえず、脳外科にも興味があるし、五年生の一発目のポリクリが精神科だからそこで決める。決めよう。