しまった…
新年に記事更新を宣言しながらもう2月も終わり…
どうも私の時間は竜宮時間で進むらしく、のほほんんとしていたらあっという間に時間が…
てな言い訳はともかく、ノーラン映画。
世紀のツインレイ映画、スターウォーズEp9が地上波で放送されたばっかりたけど、まったく空気を読まずに続きやります(^^;
今回はこの映画
プレステージ(2006)
ある2人のマジシャンの物語。
彼らは腕を競い合い、しのぎを削り合う仲だったが、ある出来事をきっかけに確執を深めることに。
やがてその対立は『瞬間移動』マジックをめぐって抜き差しならないところにまで行き着く 。
舞台は19世紀末ロンドン、都市伝説でお馴染み(^o^)ニコラ・テスラの装置まで登場して繰り広げられる奇怪な奇術合戦と妄執渦巻く人間関係、と、道具立てはまさにゴシックホラー。
なので、よもや量子力学関係あるまい、と思っていたのですが、ある方のレビューを目にして目からウロコ(@_@)、なんと量子力学のメタファーだらけである( ゚Д゚)、ということに気づきました。
いやー、すごい!
いやもうエクセレント!
主人公の2人、アンジャー(ヒュー・ジャックマン)とボーデン(クリスチャン・ベール)は対立する間柄なのですが、片方が何かを失えばもう一方もそれに呼応する何かを失う、という、人生共倒れの関係(ヤだなぁ(^-^;)
これが、対になる量子が相対する動きを見せる量子もつれに当たる…確かに!なるほど!
あと、ボーデンにはファロンという男が影のように付き従いますが、彼らの関係は実は量子の状態の重なり合い、また瞬間移動マジックはすなわち量子テレポーテーションのメタファー…と、この映画、量子物理の読み換えネタだらけ!
Amazonレビュワーさんありがとう!
(映画をご覧になってないとなんのこっちゃですね…すみませんorz)
そして映画冒頭には水槽脱出のマジックが出てくるのですが(これが2人の確執の原因となる)、考えてみるとこれは『シュレディンガーの猫』のメタファーなわけで。
『シュレディンガーの猫』というのは、量子の性質を説明する思考実験。
量子には上でも書いた、「Aでもあり、Bでもある状態の重なり合い」、という性質があるんだけど、この重なり合った状態の量子は「人に観測されるとAかBどちらかに状態が決定する」という、なんともフレキシブルというかアナタまかせな特徴があり、この世界を構成している要素にンなええ加減なことがあってエエのか、というんで、シュレディンガーという学者さんが考えたのがこの実験。
どういうものか、というと、人から見えないようにした箱に量子と猫を入れ、
① 量子がAの状態なら、毒ガスが発生して猫が死ぬ
② 量子がBの状態なら、毒ガスは発生せず猫は死なない
という装置を作れば量子の状態を確定させられるのでは?というもの。
人が確認するまで猫の生死はわかりませんが、ガスが発生するには時間がかかるため人が観測した瞬間に猫が死ぬことはなく、したがって量子の状態は人が観測する前に決定している必要があります。
(ヒドい内容ですが、思考実験なので猫さんは大丈夫です(=^・^=))
つまり量子の状態(AかB)を猫の生死に置き換えれば、重なり合った状態にはなれないだろう、と考えたんですね。
"生きながら死んでる猫"というのは存在しえないので(ゾンビルールは無しです(^▽^;))。
(詳しくはこちらのサイト様を参考に→量子論の「状態の重ね合わせ」ってどんな話?)
で、考えてみるとこの、確認するまで生きてるか死んでるかわからない、というのは、水槽脱出のマジックそのものなんですね。
腕を拘束した美女が水槽に入り、観客から見えないように覆いをかける。
すなわち
① 縄を解けなければ、美女は助からない
② 縄を解ければ、美女は助かる
という仕掛けをし、美女の生死は水槽の覆いを取るまでわからない というマジックは、『シュレディンガーの猫』の美女版。
さらにこの思考実験について言うと、「どうだ、これで重なり合うこたぁできんだろう、参ったか量子め!ガハハハ!!」と量子の尻尾を抑えたつもりだった人類でしたが(全人類を銭形にすな(^^;)、話はこれで終わらず。
思考の抜け穴があるんですね。
それは、多元宇宙という考え方。
つまり、箱を開けて人が観測した瞬間、
① 猫が毒ガスで死んでいる宇宙 と
② 猫が生きている宇宙
とが分岐して生まれるのじゃないか、というもの。
これだと観測されるまで、「生と死」どちらの状態もあり得ることとなり、状態の重なり合いは否定されないことになります(人類敗退(゚д゚))。
この、「生きている」状態と「死んでいる」状態が分岐していく世界 映画後半で『瞬間移動マジック』にのめり込んだアンジャーがニコラ・テスラの装置を使ってあるトリックを実行しますが、それはまさにこの多元宇宙のグロテスクなメタファーなわけです。
…いや実際、不気味なんですよこの映画(・・;)
そのニコラ・テスラの装置の実験場面ではご丁寧に"猫"が出てくるし、ボーデンが意味ありげにコインのマジックを見せる場面もある(コインは「状態の重なり合い」の説明によく用いられ、ボーデンとファロンの関係の象徴でもある)。
いやもう、量子力学まみれですよこの映画(;´∀`)
もうノーランてば、俳優のこともただの量子としか思ってないんじゃ…
と、その俳優さんについて。
主演の1人はヒュー・ジャックマン。
"いつもいい人"の本性を隠してこの映画では"悪ジャックマン"に。
でもやっぱりステージ上での押し出しは見事なもので、さすがのショーマンぶりを発揮しています。
のちのグレイテスト・ショーマンである。
いやー、世界一燕尾服ともみあげの似合う男だわ…
そして、おヒューがグレイテスト・ショーマンならもう一人の主役、クリスチャン・ベールもあの能力を発揮。
そう、クリスチャン・ベールといえば…
きんに君なブルース・ウェインも…
よれよれの元ボクサーも…
すだれアタマの詐欺師も…
チェイニー副大統領も…
みんなちゃんべーるさん♪
(やっぱりやりたいちゃんべーる4段活用(^^)/)
そう、彼、この映画でもこの能力をいかんなく発揮しています。
(ほんとに化けてます(^^) 最初観たとき全然わかんなかった)
するとノーランもちゃんと俳優さんの特性は活かして撮ってるんだな…さすが名監督(当たり前やろ(^^;)。
考えてみると、クリスチャン・ベールはまァ激しい例ですが(^^)、俳優さんというのは素の顔を持ちながらいろんな役の顔も持っているわけで。
つまり、
素の自分と役の自分
とが常に
重なり合った状態
でいて、
観客に観られる(観測される)
ことによって
その役柄になる(状態が決定する)、
すなわち非常に量子の状態の重なり合いに似た存在
なんだなァ、と思います。
(普通の人もいろんな顔や役割を持ってると思うけど、俳優さんは「別人」になり切りますからね(^^))
すると、ノーランがたとえ俳優さんを"ただの量子の1つ"的に捉えていたとしてもそれはそれでおかしくはないのかも…
他に主な出演者として、やっぱり色っぽいスカーレット・ヨハンソン、やたら可愛いパイパー・ペラーポ、イケおじニコラ・テスラのデヴィッド・ボウイ、そして忘れちゃいけないノーラン映画の座敷わらしおやじ(失礼やぞ)マイケル・ケインなど。
豪華キャストです。
あと、「マジック」という題材は、宇宙や時間をテーマにしたのちのノーランの映画からするとちょっと「?」な、異質な感じがしますが、『インセプション』や『TENET』などに見られる、観客が面食らうような目くらましや仕掛けの原形をこの映画に見ることもできるんじゃないかな、と思ったりします。
一見量子力学とは何の関係もなさそうなマジックの映画。
でもノーランにかかるととっても量子力学な味つけにされて出来上がる。
達者な俳優たちが競演するゴシックホラーとしても充分楽しめるけど(ちょい不気味だけど)、こういう視点からも観られる"一粒で二度おいしい映画"ということで、またご興味があれば。
(グズグズしてるうちにAmazonのプライム特典からははずれちゃいましたm(_ _)m すみません(´Д`))
うーん…
書くまでが長いくせに書き始めるとこれまた長い…(とっても迷惑パターン)
そもそもこういう話、読んでくださる方は面白いんだろうか…
メリーさんの記事のサブテキスト代わりにノーラン映画を、と思ったけど…こんな『量子もつれ』じゃあ、ツインレイとかの理解の参考にはならないなぁ…(´-`*)
わかりにくい「ナニ書いてんだ」な内容で、てんで面白くなかったかと思いますが、最後までお読みいただいた方、本当にありがとうございますm(_ _)mm(_ _)m






