涙     詩 6/11/23

昨日 忘れてしまった 

涙を 思い出す

今日の 涙には 似合わない

一昨日 忘れてしまった涙を思い出す

明日の 涙には 似合わない

半年前に 忘れた涙のことを思い出す

泣けなかった ことを思い出す

ひと月も 泣いていた 涙を思い出す

枯れてしまわない涙に は

哀れさが 滲んでいる

染み込んだ 頬のうえには

乾いたときの 水のように

肌をも潤して 涙を搾り取る

心の中に 隙間だらけの わたし

空っぽでもないけど

失った思いの 空虚な涙の中身は 

流れるだけで おわらない

ただ 終わらない

ずっと 終わってくれない

涙の中身を 置きかえる

命のおわりまで 

泣いてみても 

蘇るのは

昨日 忘れてしまった

あの 涙 のこと