この本は小島剛一という言語学者が書いたものである。小島氏は「ザザ語」というトルコ共和国内の少数言語の研究者です。小島氏はトルコの少数民族が話す言語に興味を持ち、トルコの彼らのもとに通いザザ語やラズ語の研究に取り組んだ。この本は彼がフランスのストラスブール大学に在学中にトルコを初めて訪れてから1980年代末にトルコ政府から国外退去を命じられるまでのいきさつを描いたものである。この本の出版年は1991年。今から34年も前の著作であるがトルコ国内の少数民族の問題は今でも依然として大きな問題であるのは間違いないだろう。
