46歳チアリーダーのアンチエイジング日記 -5ページ目

密室での出来事

 FBで「ブログで詳細はお伝えします」
 なんて言ってしまったものの、本当に真実を
 伝えてしまってよいものか、と数日、悩みました。

 これは防衛医科大学校という、
 ある意味、特殊な教育機関で起きたことです。

 今の日本で最も閉鎖的であろう空間で起きることは、
 普段は一般人には知られることはないのです。

 息子は楽しかったこと、うれしかったことを教えて
 くれることはあっても、理不尽と思われることは
 絶対に口を閉ざします。

 それが仲間を思いやってのことなのか、
 学校関係者から口止めされているのか、
 あるいは、その空間で生きていかなければ
 ならない自分の運命に観念してなのか・・・
 わかりません。

 今月23日の出来事です。

 その日、何度か話題にしたことがあるUDM
 (関東近県の医療系学部に通う学生のダンスサークル)
 公演が予定されていました。

 ここ何年かリーダーとして運営に関わって
 きた娘でしたが、さすがに来年は6年生。

 これを最後にする覚悟で特別な
 思いを持って準備を進めてきました。

 その娘の最後で最大の願いは「たろうと踊ること」。

 たろうも姉の思いを受け止め、ダンス同好会の
 先輩と出演すべく練習を重ねていました。

 とはいえ、ラグビー部の練習が終わるのは
 9時過ぎ、時には10時にまでなってしまうこともあり、
 ダンスの練習はとても厳しい状況下でのもの。

 本番まであと2週間というころ、いよいよ
 困りはて、深夜、外の公園で練習をしてしまった
 (寮の中でやったら他の学生の迷惑になるから)。

 それがラグビ-部のコーチに見つかってしまった。
 それが、今回の出来事の発端でした。
 罰として頭は丸坊主に。
  
 明日はいよいよ本番という日、
 たろうからメールが届きました。

 「明日、出られなくなった」

 たろう本人はもちろんですけれど、
 この日を何よりも楽しみにしていた娘の
 落胆ぶりはかなりのもの。

 日ごろ、感情を表に出すことのない娘が、
 声を失い、目に涙を浮かべ・・・グッとこらえている、
 その姿をとても直視することはできませんでした。

 あわててすぐにたろうに電話・・・

 「何があったの?」
 「呼ばれたんだよ。監督とコーチに」

 「なんで今ごろ?」
 「わかんない・・・」

 「なんて言われたの?」
 「どんな手段を使ってでもダンス同好会をぶっつぶす、って」
 「・・・」

 「M(コーチ)は、感情で生きている人間だから何を
  するかわからないから用心しろ、って先輩たちに言われた」
 「ラグビー部のみんなに悪いし、ダンス同好会、つぶされたら困るから・・・」

  2週間もの長い期間、何もせずにいて直前に呼び出し、
  監督・コーチ二人で、立場の弱い学生を取り囲み、
  脅しともとれるような言葉をあびせるなんて・・・。

 「ぶっつぶす」―――皆さん、どう思われますか?この言葉。
 大学の指導者が口に出す言葉でしょうか?

  
 怒りがおさまらないまま、ただ茫然と立ち尽くしている時、
 ラグビー部の友達のお母様方からメールが来ました。

 「息子から聞きました」
 「たろう君がかわいそうでなりません」
 「毎日毎日、頑張っているから息子たち
 (ラグビー部の仲間)みんな応援していたそうですよ」

 別の方は
 「本当にひどいことをしますね。いやがらせでしかないですね」

 娘にとってもたろうにとっても、
 最初で最後の夢舞台となるはずだったのに・・・。

 たろうが一緒に練習してきた先輩にとっても、
 これが最後のチャンスだったのに・・・・。

 そして、当日になって出演をキャンセルしたことで、
 他大学の学生、スタッフに多大な迷惑をかけたことは
 言うまでもありません。

 そういうことになることを監督らには
 考え及ぶことができなかったのでしょうか?

 そんな指導者にコントロールされながら日々の生活を
 送らなければならない息子の運命をうらみました。
 
 大好きだったラグビーというスポーツまで
 大嫌いになってしまいそうです。

 ちなみにそのMコーチは名門早稲田大学ラグビー部出身、
 大学時代はかなりの活躍をされた方だそうです。

 大学に手紙を書きました。心を込めて手書きで。

 「監督・コーチが今後、息子そしてラグビー部、ダンス同好会の
 学生たちに不当な制圧(嫌がらせなどのこと)をかけたりする
 ことのないよう、また学生たちが安心して医学の勉強に邁進
 できるよう大学関係者のお力添えを頂きたい」と。

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