CFDは、国内外の株式や株価指数、債券、商品(原油や金)の値動きに連動して価格が変動する金融派生商品(
デリバティブ
)取引の一つ。差益(差損)決済で取引が終えられ、回転売買も可能な機動性や、
FX
と似たレバレッジ効果が魅力で、欧米では
FX
と並んで投資家に人気が高い。
日本でも、ひまわり証券が2005年11月に国内で初めてCFDのサービスを始めた。特に人気が高いのは、米国
やドイツ
など欧米の株価指数で、今後はアジア市場の銘柄にも広げていくという。現在はまだ約2000口座だが、取引を疑似体験できる口座は2万口座に達し、「潜在的な顧客は相当期待できる」(関係者)とそろばんを弾く。
また、CFDは空売りもできるため、同社では「相場下落時にも利益を出すことができる。米サブプライムローン
問題が拡大してからは、個人投資家の関心も増えてきた」と話す。
昨年12月に参入したオリックス
証券は、最初の1カ月だけで1000口座を獲得した。04年にFX
を開始したときは1000口座到達まで5カ月近くを要し、「反響が大きい」と驚く。
最近の円高などで、FX
からCFDに乗り換える動きもある。この春には、ネット証券最大手のSBI証券も満を持して参入するとあって、CFD市場はますます活気づきそうだ。
ただし、CFDにはFX
と同様、リスクが投資家の想定以上に拡大しやすい注意点もある。SBIは「自分のポジション(持ち高)と逆に相場が動いた場合は、損失がふくらみやすい」側面に配慮し、投資家保護のため、損失が一定の割合に達すると強制的に取引を打ち切る仕組みも導入する方針だ。
FX
をめぐっては、当初規制する法律が整備されていなかったことから、トラブルが相次ぎ問題になった。顧客の資産を会社の資産と分別しないで管理し、顧客から預かっている証拠金を流用した業者が業務停止処分を受ける事態も起きた。
金融庁
は投資家保護の観点から、業者に資産の分別管理の徹底を義務づけるため、金融商品取引法
の改正案を今通常国会
に提出し、年内施行を目指す。
「第2のFX
」に育つ可能性を秘めたCFDだが、当局や金融機関には市場拡大と顧客保護のバランスを考えた慎重な対応が求められる。
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【用語解説】差金決済取引(CFD)
投資資産を実際に保有せず、売買差益や差損に相当する金額だけをやり取りすることから、1日に何度でも取引できる。1つの口座で、世界中の株式や株価指数、債券、原油などさまざまな金融商品に投資でき、一定の証拠金を元手にレバレッジ(てこ)を効かせて何倍もの金額の取引ができるが、損失リスクも伴う。