ガタン、ゴトン
(はぁー疲れた。また今日も残業させられたしなぁ…)
終電間際の乗客が疎らな仕事帰りの電車に揺れながら俺は車窓に目をやる。
すると、かなり長身の赤いワンピースを着た女が見えた。
今は真冬だぞ…女のあまりに季節外れな格好に度肝を抜かれた俺は目を擦り、もう一度確かめようとしたが
女はすでにいなくなっていた
(見間違いだよな?そりゃあ)
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「終点~〇〇駅~〇~駅
駅員のアナウンスから間もなくドアが開き俺は急いで家に向かう。
なぜ急いでいるか、
それは俺の家が人通りが少なくかなり辺鄙な所に在るため不審者がよく出るのだ。
駆け足で家に向かうと数十メートル先にかなり長身の人影が見えた。
近づくにつれて鮮明に見えてくる。
あ…電車の窓から見えたワンピースの女だ…
改めてみると不気味だ…髪は縮れかなり傷んでおり、素足で立っている。
顔は俯いているため見えなかった。
まぁ例のごとく不審者だろ。触らぬ神に祟りなしってね。
俺は気付かれないように距離を保ちながらさらに駆け足で通り抜けようとした。
だが途端に凄まじい力で引っ張られこけてしまった。
ドサ
「…っ…いってぇな」
嫌な予感がしながらも顔を上げると…
目の前に[その女]が立っていた。
女はまるで[こけし]のような顔をしていた。細いつり目に、鼻が低く口も小さい。その顔には全く表情がない。
女はそのまま言葉を発した。
「〇〇市〇〇町〇丁目〇〇番地ハ ドコ ニ 在 ル カ 知っ テ マス カ?
知ッテマスヨネ知ラナイハズハナイ知ッテル知っティルハズシッテルカラオシエテヨオシエロヨコラオシエテクダサイオマエハ知ッテ イルヨ」
「うっ!うわぁあああああ」
俺は無我夢中で叫びながらひたすら走った。
後ろを見ずに
奴が喋った住所は俺の住所だ。なぜ知っているかは知らない
知りたくもない
だが、冷静に考えると、わざわざ俺に行き方を聞いてきたのだから、
奴はまだ俺の家にどうやって行くかは理解できていないはず。
俺は後をつけられないようにわざと複雑なコースで帰った。
「はぁ…はぁはぁはぁ…疲れた。ついて来てないみたいだな。」
俺は鍵を開けて家の中に入り、すぐに鍵を閉めた。
これで助かった…
よかった…本当によかった
『ドン』
「ヤ っ パ り シっ て タ」
奴は玄関に顔をへばり付け俺に向かってそう呟いた。
END

(はぁー疲れた。また今日も残業させられたしなぁ…)
終電間際の乗客が疎らな仕事帰りの電車に揺れながら俺は車窓に目をやる。
すると、かなり長身の赤いワンピースを着た女が見えた。
今は真冬だぞ…女のあまりに季節外れな格好に度肝を抜かれた俺は目を擦り、もう一度確かめようとしたが
女はすでにいなくなっていた
(見間違いだよな?そりゃあ)
/>
「終点~〇〇駅~〇~駅
駅員のアナウンスから間もなくドアが開き俺は急いで家に向かう。
なぜ急いでいるか、
それは俺の家が人通りが少なくかなり辺鄙な所に在るため不審者がよく出るのだ。
駆け足で家に向かうと数十メートル先にかなり長身の人影が見えた。
近づくにつれて鮮明に見えてくる。
あ…電車の窓から見えたワンピースの女だ…
改めてみると不気味だ…髪は縮れかなり傷んでおり、素足で立っている。
顔は俯いているため見えなかった。
まぁ例のごとく不審者だろ。触らぬ神に祟りなしってね。
俺は気付かれないように距離を保ちながらさらに駆け足で通り抜けようとした。
だが途端に凄まじい力で引っ張られこけてしまった。
ドサ
「…っ…いってぇな」
嫌な予感がしながらも顔を上げると…
目の前に[その女]が立っていた。
女はまるで[こけし]のような顔をしていた。細いつり目に、鼻が低く口も小さい。その顔には全く表情がない。
女はそのまま言葉を発した。
「〇〇市〇〇町〇丁目〇〇番地ハ ドコ ニ 在 ル カ 知っ テ マス カ?
知ッテマスヨネ知ラナイハズハナイ知ッテル知っティルハズシッテルカラオシエテヨオシエロヨコラオシエテクダサイオマエハ知ッテ イルヨ」
「うっ!うわぁあああああ」
俺は無我夢中で叫びながらひたすら走った。
後ろを見ずに
奴が喋った住所は俺の住所だ。なぜ知っているかは知らない
知りたくもない
だが、冷静に考えると、わざわざ俺に行き方を聞いてきたのだから、
奴はまだ俺の家にどうやって行くかは理解できていないはず。
俺は後をつけられないようにわざと複雑なコースで帰った。
「はぁ…はぁはぁはぁ…疲れた。ついて来てないみたいだな。」
俺は鍵を開けて家の中に入り、すぐに鍵を閉めた。
これで助かった…
よかった…本当によかった
『ドン』
「ヤ っ パ り シっ て タ」
奴は玄関に顔をへばり付け俺に向かってそう呟いた。
END




