【ワシントン=佐々木類】北朝鮮が事実上の長距離弾道ミサイルを発射したことを受け、米政府は24日、朝鮮半島の情報収集能力を強化するため、韓国政府に対し高性能の無人偵察機グローバルホーク(GH)4機を計12億ドル(約1千億円)で売却すると発表した。
米国家安全保障局は、最新鋭偵察機の韓国への売却を正式決定したことについて「韓国は東アジアや西太平洋地域の大国の一つ。地域の平和と安定を確立するための米国の重要なパートナーだ」とし、適切な偵察能力を保持することが必要だと説明した。
同局によると、米政府は米韓協定で高性能軍用機は売却できない。しかし北朝鮮のミサイルや活発化する中国軍の活動を監視するためにも不可欠と判断した。
GHは約2万メートルの高高度からゴルフボールほどの物体を識別できるセンサーを搭載、24時間以上連続して飛行しながら情報収集を行う能力を持つ。東日本大震災の際には、米軍の救援活動「トモダチ作戦」で東京電力福島第1原発の損傷状況の把握にも活用された。
韓国は国防改革計画でGH導入を決定。日本も中期防衛力整備計画で無人機の導入検討を明記し、GHを含めた選定を進めてきたが、「ハイレベルの情報共有のために現実的な国防計画を進める韓国に先を越された」(日米防衛関係筋)形だ。
日本側も、米軍がグアム基地に配備したGHとの一体的な監視活動を米に要請中だが、中国国家海洋局所属の航空機に領空侵犯を許すなど、どこまで詳細な情報提供を受けているかは不明。2019年まで本格運用が不可能なステルス戦闘機F35の購入費やその国内組立費として約1900億円の投入を決めるなど、民主党政権時代の装備計画に懸念の声が上がっている。
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