とあるサックス吹きの雑記

とあるサックス吹きの雑記

タイトル通り、私が感じた日常や、Live情報などを記載していきます♪

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今日はテナーのリガチャーのお話。
リガチャーってなんじゃいって人も多いと思いますが……アレです。マウスピースにリードを固定する金具です。

個人的な見解としては音色にまつわるもので大きな役割を持っている順はマウスピース→リード→リガチャー→楽器本体なのです。
なので、このリガチャーという金具も結構悩みます。
こんな金具一つで音が変わるのですから、サックスって楽器はなかなかに面白い楽器だとは思うのですけれど。

サックスやってる人は、「なんか今のマウスピースはしっくりこないから新しいのを→これいいじゃん!→あれ、やっぱりなんか違うな→また新しいのを」ということを繰り返してしまう人が多い印象があります。
かくいう私もそんな時期がありました。
学生の頃、何個も同じマウスピース持ってたりとかしましたね……今もそういう衝動に駆られますが(笑)

このリガチャーという金具もそういう魔性(笑)を持っているモノなのですが、これも迷い出すと本当に五里霧中になってしまって、迷走します。
私も現在迷走中です(笑)

個人的な好みとしては、リードの振動を邪魔せず、楽器にキチンと伝えてくれるものが好みです。なので、レザータイプは苦手傾向にあります。
また、今使っている楽器がセルマーシリーズ3なので、バリバリしすぎない、柔らかめの音になるものが好きです。
まぁ、もともと柔らかい、暖かい音が好きなのですが……。
あとは音の反応、立ち上がりの良さがかなり大部分を締めます。今まで試奏したものの中にも、音色が良くても、そこがしっくりこずごめんなさいしたものが沢山あります。
あ、後は逆締めのものは響きが上に行き過ぎてしまって、気持ち的に落ち着かないのでこれも苦手です。アルトだと気にならないのですが……テナーは落ち着きたいので。

UPしている写真はそれぞれ、オットーリンク、ブルズアイ、BG、セルマーというメーカーのモノです。

手持ちのものについて、感想とかをば。マウスピースは現行品ノーマルのオットーリンクメタルを使用した上での感想です。

オットーリンク(以下リンク、写真左)…
これはマウスピースに付属しているものです。ちょっとマウスピースから浮いてたりする部分があったので、軽く叩いてフィットするように調整してあります(笑)
音色は柔らかく、音色のコントロールもしやすい。音もレガートにつながりやすいです。コルトレーンとかをやりたいならコレですって感じですね。
リードを必要以上に固定しないので、フレキシブルに鳴ります。でも、一点締めのためかリードがずれやすく、また音色も散りがちです。遠鳴りはしないかなぁ。でも一番良く使います。
現行品についてくるものは作りが荒く、使い物にならないものも多いです。また、これ単品では販売していないのが難点。ビンテージのマウスピースを買って、それについてくるリガチャーを使うなんて人もいますね。

ブルズアイ(写真真ん中前)…
リンクのNYモデル用のものを使っています。ノーマル用のだとキツキツで入らなかったので、大変恐れ多くも変えていただきました。
リンクがしっくりこなくて、というより、もっと輪郭が欲しいなと思い買いました。作りも良いです。自分が使っているのはWGPのものですね。
音色はリンクに近く、暗めです。リードの振動を良く伝えてくれる上に、音をしっかりとまとめてくれて、輪郭がハッキリ。でも若干固めで、若干エッジが効きます。そして遠鳴りします。リンクの次に良く使いますね。
ただ、レガートに音が繋がるかというと、リンクに比べて若干難ありです。
音色のコントロールもしづらいのが惜しいかなぁと。
でも、響きだけでみたらダントツに楽器を鳴らしてくれます。いつもこれとリンクでどっちがいいかなぁなんて悩んだり(笑)

BG(写真真ん中奥)…
こちらはスタンダードと呼ばれるタイプのものです。逆締めタイプで、リードとの接地面にあるプレートはラバーになっています。
食わず嫌い良くない!と思い、第一次リガチャー五里霧中時に買いました(笑)今は全く使ってないです。
音色は暗めです。レザータイプのリガチャーなので、音も柔らかく、どんなに締め付けても大丈夫感があります。落としても壊れません。
……いや、普通は落とさないのが前提なのですが……おっちょこちょいなので(笑)
と言っても、やはり締め付けすぎればリードミスが起きやすくなりますし、音も硬くなってしまうので、やりすぎには注意ですね。
後はレザーが厚く、リードの振動を吸収してしまうので、ちょっとおとなしめの印象を受けます。結局、自分にはレザーは無いなという結論に至ったキッカケにもなりました。

セルマー(写真右)…
これはJoshua Redmanなんかも使ってた時期がありましたね。セルマーのメタルマウスピースについているリガチャーです。これは単品でも売ってるのですよね……リンクも売ってはくれまいか。
元々リンクにはハマらない形なので、これも色々してフィットするように加工してます。
音色はシルバーらしく明るめ。金属板も薄めでリードの振動を良く伝えてくれます。ブルズアイよりもエッジも立ちやすく、リンクメタルのマウスピースを使っていてエレキ楽器に囲まれても“比較的”目立ちやすくなります。
ただ、音色が明るく、音も硬くなりがちなので、好み的な問題で使う頻度は少なくなりました。
ものは良いと思うのですが……現行品のノーマルリンクのマウスピースは明るい音なので、明るくなりすぎちゃうのですよね。

まぁ、アレコレと書きましたが。
正直、リガチャーで変わる音色は聴いてる側からすると微々たるものです。
根本的な音色を決定するのはその人と体格や吹き方になります。

その骨格の上にマウスピースやリードでで肉付けをして、リガチャーで装飾する。というのが私のイメージです。

と、そんなわけで長い長いリガチャー話でした(。・ω・)ノ゙
昨日の浅草でのLIVE、自分の他にもDECO D'ECOというロックバンドにtrbとT.saxの人がいらっしゃいました。

(自分はサックス吹きなので)特にサックスの方は自分にはないキレとスピード感、エッジがあって、体調悪いのも忘れて思わず「カッケー……( °Д°)……」となっていました。サウンドはもちろん、バンド全体の構成力とかステージパフォーマンスとか。

で、話は変わってサックスの“良い音”ってなんだろうと思うわけです。

サックスって楽器はクラシックにしろ、ジャズ、ポップス、ロック……etc.にしろ。それぞれのジャンル特有の音色ってあると思います。

クラシックなら、ノイズのないクリアでピュアな音。ついでに言えばフランス系統なら華やかで軽やかに。
ジャズなら、とりわけテナーだとバズをどれだけ混ぜるか、音を太く、音色は暗く、アコースティックに添うように。
ロックはエッジを効かせてスピード感を。エレキ楽器に負けないように。

……とか。

でも、一番の根底にあるのは「いかに楽器を鳴らせるか」なんですよね。

楽器を鳴らし切らないうちに音色に意識を持って行っても、これに気づいて修正しようとすると、結局今まで練習してきた音色なんかが総崩れになることもあります……自分がそうでしたしね(笑)

いかに、どうやってリードの振動を妨げず、自由に震えさせて、マウスピース、楽器が本来持っているポテンシャルをどこまで引き出すことができるか。

これができて、はじめて“セッティング”の意味が出てくるし、ジャンルによる“吹きわけ”も生きてくるわけです。
まぁ、吹きわけとかの意義についても、最近悩んでたりするのですが……そもそも吹きわけって……いるの?

ま、まぁ、それはまた後日。

……なんて、たまには楽器吹きっぽく、楽器の話をして見ましたとさっ!(σOωO)σ☆
また更新に大分感覚が空いてしまいましたが……ちょっとした楽器の小話。

今メインで使ってるテナーはセルマーのと言うメーカーのものなのですが、このメーカーのサックスには、ネックジョイント部分にはネックを締め付けるためのネジ(仮にネジA)と、それとは異なるネジ(仮にネジB)の二種類があります。
良くネックジョイントのネジを変えるだけで音が変わる~!なんて言う話も聞きますね。

自分はというと「そんなたかだかネジ一本で音なんて変わらんだろ。迷信じゃん。」というとスタンスの人でした。学生時代に数回か試してみて、その違いってものに大して気がつかなかったので早々にそんなことはやめて、頭からも綺麗さっぱり抜けていたくらいです。

で、最近になり、そういえばそんな話もあったなと思い出しまして。
試しにネジBを外して吹いてみたら、「あれ、意外にに違う」と気がついたというか、なんというか。
ネジがある場合は音がまとまって、重くなって、輪郭がはっきりする感じ。息を入れた時の抵抗も僅かながら上がるので、反応は鈍く感じます。
ない場合は、音は柔らかい感じで、輪郭も丸くなるような感じです。抵抗もネジがある場合より軽くなり、反応も良くなる印象ですかね。

なぜ昔は気がつかなかったのに今はそれに気づいたのか。
多分、楽器を鳴らし切るということに意識を置くようにした練習をして、それが身についてきたからではないかと。
学生時代はテクニックとか、譜読みとか、そんなことにばかり意識が向いていて、そこまで楽器を鳴らすところまで持って行けてなかったのですよね。
もちろん、良い音というものは意識してましたが……おそらくかなり方向のズレた意識の仕方だったのでしょう。
そう考えると昔散々やっていたロングトーンはなんだったのかと若干凹みますが(笑)

まぁ……細かいパーツで音色が変わる!とか色々と書き連ねていますが。
本人は変わった!と思っていても、聴いてる側から見ると微々たる差だったりするのですけれどね。いかんせん細かいパーツですからσ^_^;
でも、吹き手からするとその若干の差が大切だったり。
特に息を入れた時の抵抗感や、反応の良し悪しは重要だと思っています。
大きく変化をもたらすには楽器本体、マウスピース、リガチャー、リードのセッティングが一番手っ取り早いのですが……あとちょっと変化でしっくりくるのになって時には細かいパーツを変えてみたりすると良いのかもしれません。

……なんて、ダラダラと楽器の小話をしてみたり(笑)