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デレデレ

 

転勤での仙台暮らし

311で被災しました

 

転勤先のマンションの

お隣のご夫婦は

私の親の世代の方でした

 

私の父は65歳で亡くなりましたが

 

お隣のご主人様が

ちょうど同世代

 

そのご主人様が

朝、健康の為に体操をしている時

ちょうど

息子が幼稚園に登園する時間

 

毎朝

息子の名前を呼びかけ

 

「おはよう」

 

お声がけ頂いて

 

慣れない土地で暮らす

親子には

本当に嬉しかった

デレデレ

 

息子には

おじいちゃんはいませんが

 

マンション外であった時も

息子の名前をお声がけ頂き

 

息子に誰だか解る?と

問うと

 

僕の友達だよ

 

幼稚園の年中さんの

可愛い答えに

とろける母でした

デレデレハート

 

 

 

そんなお隣のご主人

 

何日だったのかは

忘れてしまいました

 

3月12日だったのか?

13日だったのか

 

いつも体操をしている

場所で

静かに涙を流していました

 

お声がけしていいのか

迷いましたが

 

お顔を合わせたので

ご挨拶をしたら

 

閖上に行かれたそうです

 

もうダメた

津波の被害があった

 

閖上は終わってしまった

 

涙を流されていました

 

父の世代の方に

なんとお声がけして良いのか解らず

ただお話を聞く事だけしか出来ません

 

閖上に行ってみたら

親戚も見つからない

何もない

 

流されてしまった

 

そう言って

涙を流される

 

そんな方に

かける言葉も見つかりません

 

私はどうしていいのか

 

本当に

答えが見つからなくて

辛い時間でした