はじめまして。ファルコです。


僕が体験して、少し笑えた事を書いて行こうとおもいます。




この話は約5年程、前の出来事。


その日は会社の野球部の応援に近くの球場に繰り出した時の話。

僕の会社の野球部は少し実業団でも強豪の部類に入るチームです。

地区予選の1回戦なので、お客さんは両チームとも会社がらみの人ばかりです。



僕たちもビールを持って内野席に陣取りました。

会社には応援団とチアリーダーもあり、本番さながらの熱の入れようです。

その応援団の大太鼓を担当するAさんの人生を変えてしまった悲しい出来事です。


実はこのAさん、前々から 「カツラ疑惑」があり・・・というよりバレています。

しかし、「Aさん、バレていますよ。」と言える訳も無く、みんな気づかぬふりをしていました。


本番さながらの太鼓さばきを見せるAさんに少し異変が・・・。


友人A 「なあ、Aさんのもみあげの位置、なんかおかしくないか?」


友人B 「あーあ、やっちゃったよ!ダメだよ、あー、ひどいよ!」


俺   「くっくっく。」


周りの人 「うわー!」


       「キャー!!」


友人C 「あかん、どうにかしろ!!」


どうにかしろって、あんた・・・。






そうです!汗と太鼓の振動で自慢のカツラがズレ始めたのです!


太鼓のリズム 「ドン!ドン!ドン!」


もみ上げの位置 「右!右!右!」


太鼓のリズム 「ダン!ダダン!ダン!ダダン!」


もみ上げの位置 「右!右右!右!右右!」





そしてついにもみあげはAさんの目の横まで達してしまいました。

当然、Aさんもカツラのズレに気が付き、直そうと・・・・!


なんと、またまたここでも悲劇がー!!!


太鼓を叩くバチが飛ばない様に、テーピングで手に固定をしていたのです!!

片手で直そうとするんですが上手くいかず、微妙にズレてしまうのです!


直してはズレ、また直してはズレ・・・・。


そのうちAさん、どうでも良くなったのか直すのをやめました。


こうなると野球どころではなく、皆、事の成り行きを見守っていました。


周りは騒然!


「みてはイカン!」だの、「わあー!ひどい!かくせー!」だの、心無い悲鳴が・・・。



数分後、ついに眉間ぐらいまで達したもみあげを物ともせず、Aさんは自分との戦いを終え、

何食わぬ顔をし、腰をベンチに降ろしミネラルウォーターを飲み、


「ふー。」と一息ついて  「シャキ-ン!!」ともみあげを正規の決められた位置に修正完了し、

グランドを去って行きました。



後日、この話題に触れる者はなく、


「いやー、いい試合だったよ。うん本当によかった。うんうん。」

と皆、一応に笑いを堪えながら話してしました。


・・・て言うか・・・ちゃんとしろよ・・・アホめ。