山田太一さん

脚本家の山田太一さんが先日、老衰のために89歳で亡くなった。

 

私は学生時代から山田さんの脚本のドラマが大好きで良く観ていた。

 

U-NEXTに登録して「想い出づくり」「岸辺のアルバム」「高原へいらっしやい」などの連続ドラマも全話見た。

 

NHKオンデマンドにも登録し「男たちの旅路」のシリーズも9話観た。

一番名作だと思った「車輪の一歩」がなぜか配信されていないのが残念だったが。

 

他に山田太一さんの作品を検索して「ながらえば」「冬構え」「今朝の秋」も観た。

どれも笠智衆さん主演の老人が主人公で、お年寄りの孤独とか家族とかを描いたホームドラマだが、これらは一度も観たことがなくて訃報を聞いて初めて検索して観ておくべきだと思った。

 

山田太一さんの一番有名なドラマは「ふぞろいの林檎たち」だが、私にとってのベスト3を選べば「岸辺のアルバム」「想い出づくり」「男たちの旅路」だ。

他にも好きな作品はいっぱいあるのだが現在は配信されていないので内容もうろ覚えだ。

 

訃報のあとに桃井かおりさんのInstagramで「それぞれの秋」で山田先生に拾って頂き、「男たちの旅路」にも出させて頂いたと書いてあった。

 

男たちの旅路はリアルタイムで観ていたものもあり、全く初めて観たのもあったがNHKオンデマンドに残っていて本当に良かった。

 

桃井さんのアンニュイな雰囲気、あんな言葉遣いでは現代なら上司のパワハラの対象になりそうだが、あの時代はまだ緩かったのだろうか。なぜか好かれていた。

 

「それぞれの秋」は聞き覚えはあるが内容は覚えていなかった。

桃井さんはスケバンで長いスカートを穿き、不良少女のリーダーだった。

大学生の少年は高校生の妹を不良グループから抜けさせるためにその番長の少女(桃井さん)に接近し気に入られて恋人同士になってしまうのだ。

 

山田さんの本は優しい少年と気の強い姉や妹がよく出てくる。

きょうだい思いで、弱いくせに正義感はあり守ろうとするのだ。

 

この本が読みたくてAmazonで検索したら中古で3841円と言う法外な値段がついていた。

中古なんて汚れてる本を高額で買う気にはなれない。安ければいいけど。

 

昨日、近所の図書館に行き山田太一さんの本を調べたら題名はあまり知らない本が棚に3冊あった。

たぶんドラマ化されていないのか、私が知らないだけなのか、エッセイなのかは知らない。

 

以前「岸辺のアルバム」は図書館で借りて読んだことがあった。

大好きなドラマで配信を何度も観た。

この時代に普通の平凡な専業主婦が不倫をするってあまりなかったように思う。

八千草薫さんが主演で杉浦直樹さんがその夫で仕事人間の商社マン。

 

杉浦さんは昔、新高輪プリンスホテルのバーでお会いしたことがある。

私はパーティーがあって一人でホテルに泊まって、まだ時間も早く寝る気になれず一人でバーに行きカウンターでカクテルを飲んだ。結婚している女が一人でホテルのバーに行き甘いカクテルを飲むなんて大胆だと思うが一度やってみたかったのだ。

よく見ると奥のテーブル席に杉浦さんと若い女性が談笑していた。

声もテレビと同じだ。堂々としていたから浮気ではないと思うが(笑)

 

「それぞれの秋」を読んでみたくて今日書店に行って探したのだが山田太一さんの作品は一冊もなかった。

大作家が亡くなったのだから再販すればいいのにと思うが、事情はよく分からない。

 

店員さんに私の好きなベスト3の作品が取り寄せできるかどうか聞いてみた。

親切に出版社に電話して調べてくれたが「それぞれの秋」も「岸辺のアルバム」も古いので在庫がなかった。

「男たちの旅路」は山田太一作品集の中の一部としてまだあると言うのでそれを取り寄せてもらうことにした。2400円だった。

3週間ぐらいかかるそうだ。もっと早ければケータイに連絡してくれるそうだ。

 

図書館には普通の単行本のほかに「大文字本」と言うのがあって老眼の人のためらしいが「君を見上げて」があった。

このドラマは昔V6の森田剛くんが主演で背の低い男と背の高い女のカップルのドラマだ。

海外旅行で知り合い互いに惹かれあい愛し合うのだが、彼女の方が10㎝以上高いためにハイヒールを履くのをためらうのだが彼氏は「いいよ、履きなよ、似合うよ」と言うのだ。

 

まあ身長なんて関係ない。私は高校時代からボーイフレンドはみんな高身長だったが顔が良ければいいのだ。剛くんなら私もOKだ。

奥さんの宮沢りえさんのお芝居を何度か観に行ったことがあるが彼女のほうが彼氏より背が高い。

 

話がずれてしまった。そのうち時間があるときに神田の古書店でも山田太一さんの本を探してみようかな。

本当は配信してもらえればドラマとして観たい。