夏目漱石の代表作「坊ちゃん」の後半、うらなり先生の転任先として「延岡」の地名が唐突に出てきます。坊ちゃんはその地を「猿と人間が半々に住む」と思いますが、なぜ延岡なのか?いろいろ考える人がいるもので、船と馬車を乗り継ぐと書いてあるので、本当の地名は○○なのだと、まるで「邪馬台国」論争のような主張まであります。生前漱石自身、多くの読者が自分を主人公のモデルと考えているが、自分はこんな非常識な人間ではないと述べており、船と馬車のくだりもまともに取る必要はありません。ネットなどに出ている説の中に説得力のある説は皆無です。
では、なぜ延岡なのか?実は漱石と延岡を確実に結びつける人物がいるのです。おそらく漱石は執筆中、すでに故人となっていたその人物を思い出し、延岡を登場させたのです。