今年も「赤い羽根共同募金」のキャンペーンが全国で展開されています。社会福祉
事業のための活動で、毎年10月~翌3月までの半年間にわたって行われるものです。
もともとは第二次大戦後、戦災で焼け出された孤児たちを救済するために始まり、そ
の後の社会状況の変化とともに福祉施設の増改築や高齢者の支援、公園の整備、障害
者支援など幅広い社会福祉への支援として継続。ちなみにトレードマークである赤い
羽根には、アメリカの先住民族の羽かざりを発祥とする「勇気と良い行い」という意
味が込められています。

 赤い羽根への寄付は、公益性、緊急性が高い寄付金である「指定寄附金」の一つと
され、個人による寄付は2千円を除いた全額が所得控除か税額控除の対象となりま
す。法人による寄付であれば、全額を損金に算入することが可能です。領収書の発行
は赤い羽根共同募金のホームページなどから依頼することが可能です。

 もっとも個人の寄付に関する税の扱いは、赤い羽根に限らず原則として同じ。「自
己負担は2千円」と言われる『ふるさと納税』も、同様の寄付金控除のルールに沿っ
ています。
 一方、法人が行う寄付については、赤い羽根など国が指定した特別な寄付金か、特
定公益増進法人への寄付金か、それ以外かなど、寄付先によって損金に算入できる割
合が変わってくることに気を付けたいところです。