今から約2年前の2013年。
難病と言われるすい臓ガンの早期発見法が開発されました。
開発したのはなんと、当時15歳の高校生だったのです。
彼の発明によって、これまで800万ドルが必要だった検査費用がわずか3セントへ。
14時間かかった検査時間がわずか5分に。
そして、生存率は
5.5%から100%近くへ
さらに、この技術を応用すれば、他のガンやHIVなど様々な疾患に役立てるのではないかと言われています。
「世の中には、とんでもない若者がいるものだ。」と皆さん感心されると思います。
「やはり、生まれながらの天才っているな。」
と思われるかもしれません。
ですが、この少年が成し遂げてきたプロセス、そして彼の語る言葉を聞くと、必ずしも「天才だから」という理由には当てはまらないのではないかと思ったのです。
彼が13歳の時、とても仲の良かった叔父を病気で亡くしました。
病名はすい臓ガン
「なぜ気づくことが出来なかったのか」
インターネットで調べると、現状は彼にとってとても納得の出来るものではありませんでした。
•すい臓ガンの85%は、発症してから見つかる
•発症してからの生存確率は2%
•すい臓ガンの検査費用は、800万ドル
•しかも、30%以上の確率でガンを見落とす。
「なんだこれは?」
「なぜこんなに見つけるのがヘタなんだ!?」
それから彼は、すい臓ガンについて独自に調査を始めます。
インターネットを駆使して調べ始めます。
Googleで検索、そしてwikipediaで情報収集
すると、すい臓ガンになると検出されるたんぱく質約8000種類を納めたデータベースに辿り着きます。
彼はそのたんぱく質を1つ1つを調べあげ、ついに原因と思われる1つのたんぱく質を見つけ出しました。
一方で、学校の授業で関心を持ったのは生物の授業。
「抗体」の特性に注目します。
「抗体は特定のたんぱく質にだけ反応する」
ここで、点と点がつながりました。
発見したタンパク質と、抗体の特性を活かせばこの問題を解決できるのではないか。
彼はついに「すい臓ガン早期発見法」の活路を見出すのです。
そして、実際に研究を行うためすい臓ガンを研究する教授200人にメールを送ります。
200通中、199通には断られてしまいましたが、1通だけ返事をくれました。
そして、研究の場を得た彼は7ヶ月間の研究の末、これまで誰も成し得なかった「すい臓ガンの早期発見法」を開発してしまったのでした。
世の中の人々は言います。
「彼は天才だ!」
「特別な人間が、特別な事をやり遂げた!」と。
さて、彼は本当に「天才」だったのでしょうか?
「生まれながらにして、天才的な頭脳があった」から成し遂げられたことなのでしょうか?
私はこう思います。
彼は、もともとは私たちと同じ「凡人」であったと。
ただ、彼が成し遂げた事が「天才的」だった。
では、私たち同じ「凡人」であった彼が、なぜ15歳という若さでこの「天才的」な偉業を成し遂げられたのでしょうか?
私なりの考えを、3つのポイントで説明したいと思います。
1)固定観念がなかったから
2)好奇心に従い続けたから
3)インターネットがあったから
1つ目は、固定観念についてです。
あなたが今、大切な友人を亡くしたとして、その友人が無くなった病気の原因究明を行おうと思うでしょうか?
私だったらとてもじゃないですが、そんなことは思いもしません。
いや、もしかしたら「うっすらと」そんな発想がよぎるかもしれませんが、「世界中にはすい臓ガン研究のプロフェッショナルがすでにいるのだから、自分のような素人には到底無理だ」とすぐにその発想はすぐに却下されてしまうでしょう。
みなさんは、いかがでしょうか?
私たち大人になるにつれ、いつのまにか考える前に「できない」と決めつけることが多くなっています。
これまで生きてきた情報、知識、経験から、考える前に勝手にジャッジを下してしまう。
この「勝手にジャッジを下している」のが、「固定観念」です。
大人は長く生きている分、子どもに比べて多くの情報、知識、経験を通して学んでいます。
しかし、その情報、知識、経験によって防衛本能としての「観念」を強化していきます。
夢に破れて、傷ついて、「もう傷つきたくない」という思いから、傷つかないような選択を「自動的に選ぶ」という事を無意識の営みとして行っているわけです。
この選択の自動化、オートメーション化は、私たちの心の声である「好奇心の種」を知らないうちに摘んでしまっています。
こうして本当の自分からのメッセージにも気付かなくなり、わずかな可能性については「考える事もしない」という選択をいつの間にかとっているのです。
彼は、そんな私たち大人と比べて「固定観念」が極端に少なかった。
もしくは、強烈な情熱によって「固定観念」の殻を破ることができた。
そう考えます。
2つ目には、「好奇心」をあげました。
彼は13歳から、15歳で生物の授業で抗体を学ぶまでの約2年間はタンパク質の調査に没頭していたのです。
「固定観念」によって、「好奇心の種」が摘まれると言いましたが、彼は叔父の死というきっかけから、色々な情報を知ることによって「好奇心」を増幅させ、情熱を絶やさなかったからこそ辿りつけたのだと思います。
多くの成功者は、やはり総じて「成功の秘訣は、成功するまでやること」と答えます。
「諦めない」と、よく良いますがそれは決して「辛さに耐え続ける」という「忍耐力」とは違うと思うのです。
「諦めない」ためには、「諦めない心」が重要で、その源泉は「好奇心」だと思うのです。
好奇心を信頼し、それに従い、それを満たすことで喜びを感じる。
そして、好奇心に従い続けることで、喜びは増幅される。
その繰り返しが、「決して絶えることのない情熱」を心に宿し、「諦めない心」がつくられていく。
開発されるまでの道のりは、決して簡単な道では無かったと思います。
しかし、「好奇心」に従い続けたことが、結果的に「諦めない心」をつくった。
ですので、この成果をもたらした2つめのポイントに「好奇心に従い続けたこと」をあげました。
そして、最後は「インターネットの存在」です。
これは、彼自身が語っています。
「インターネットがあれば、なんでもできる」
もし、彼が今の時代に生まれてなかったとしたら、ここまで辿りつけたでしょうか?
インターネットが無ければ、すい臓ガンの致死率を知り得たでしょうか?
インターネットが無ければ、すい臓ガン検査の現状を知り得たでしょうか?
インターネットが無ければ、すい臓ガン患者の体内にあるタンパク質のデータベースにアクセスすることができたでしょうか?
そう、インターネットが無ければ、彼がこの偉業に取り組むに至る「発想の種」すら生まれていなかったかもしれないのです。
インターネットが無ければ、彼の好奇心が満たされることは無かったかもしれないのです。
彼は生まれながらにしてインターネットがある世界に生まれ、その可能性を無条件に信じ、最大限に活用したからこそ、15歳という若さで国際的な偉業を成し得ることができたと言えるのです。
彼は言います。
「インターネットを使って変顔をアップロードすることもできる。」
「だけど使い方によっては、世界を変えることもできるんだよ。」