先日、大好きな作家の吉本ばななさんが、Xでこうつぶやいていた。
「もしも人が本を書くなら、このくらい濃くないと意味がない。もし人が食いしん坊として生きるならこのくらい行動してないとだめだ。」
なんの本のことを言っているのかというと、フードエッセイストの平野紗季子さんの新刊『ショートケーキは背中から』新潮社のことだ。
私はばななさんのそのコメントを読んでこの本に興味がわいたのだった。
平野さんは雑誌などで写真を見ると、とても可愛らしいお顔をされていて、華奢なイメージ。とても食いしん坊とは見えない(ちょっと偏見?)。
でも文章を読むと、もっとイメージがちがう。とにかく字数がぎっしりみっちりしていて、密度が濃い文章を書く人だなあという硬派な印象を持った。食べものエッセイと聞けばもっとふんわり、やわらかい文章を勝手に想像していたが、やはりばななさんの言われてたように、濃い文章だった。
スペースがあればあるだけ、いっぱいつめこんで書きたい。そんな熱が感じられた。また、これも意外だったのが食べものの写真がほとんどない、のだ。章ごとの区切りとして、デザインされた写真がちょっとあるだけ。ただただ、文章で食べものとの記憶を記録しておきたいというすごく熱い情熱を感じた。
そして、その文章が私は好き、と思った。
なんでこんなにみっちり文章が書けるんだろう。ふと疑問をもったら、本の一番後ろの作者紹介のところに、「小学生のころから、食日記をつけ続け、大学在学中に日々の食生活を綴ったブログが話題となり文筆活動をスタート。」と書かれてあった。なるほどーだからか!と納得。歴史があるみっちり感だったのか!小学生のころから食べること、書くことが好きだったんだね。
ちなみに、本書には写真はないけど、章ごとの仕切り?として、写真をデザインしたページがある。それが毎回デザインを変えていて、どれもカッコいいのだ。本には「デザイン 大島依提亜」とあった。この方がデザインされたようだ。オシャレ〜。
この本は、ぜひ喫茶店でじっくり読みたい本だ。カフェでもいいけど渋い喫茶店で1人で読みたい。うるさくない、静かな喫茶店で、読みたい。そして必ずショートケーキ🍰をたのみたい。
