肩関節周囲炎の夜間痛は,
炎症期では腱板や肩峰下滑液包に生じる浮腫や腫脹を起因とし、
また、拘縮期では肩峰下滑液包と腱板との境界部に生じる癒着や瘢痕組織を起因として発症します。
そのため、どちらの病期にせよ上方支持組織の容積が増大するため、
烏口肩峰アーチを表層へ押し上げる形となり、肩峰下圧は上昇すると予測されます。
このような環境下で,就寝時に肩関節の伸展と回旋動作が強要されると、
上方支持組織の緊張は高くなり、さらに肩峰下圧の上昇すると考えられます。
肩関節は下垂位になると上腕骨頭が下方に引っ張られます。
そのため、上方支持組織には常に牽引や伸張刺激が加わり,肩峰下滑液包炎や腱板炎が生じている際には、軽度な刺激でも侵害刺激となります。
では次に夜間痛をなくすために必要な可動域について話します。
夜間痛をなくすには一般的に肩関節伸展の可動域獲得が必要と言われています。
そこで最低でも獲得する必要があるのは伸展15度と言われています。
炎症期夜間痛と拘縮期夜間痛の可動域の関係性
腱板や肩峰下滑液包に癒着や瘢痕組織を形成しており、同時に組織硬度も高くなっていたと予測されます。つまり腱板や肩峰下滑液包の拘縮は,夜間痛発症の要因になるとともに,肩関節の回旋可動域を減少させます。
その一方で、肩峰下滑液包や棘上筋に生じた炎症は、回旋の可動域制限はあまり起こることはありません。
しかし、炎症期と拘縮期は独立したものではなく、炎症期から拘縮期へと続き、その過程で肩関節内外旋の可動域制限が徐々に強まると考えられます。
そのため、炎症期の夜間痛では、炎症が治まった早期から肩関節内外旋可動域の確保を目的とした介入が必要となります。
夜間痛に対する対策
夜間痛に対する対策として腱板炎や肩峰下滑液包炎などの炎症期に対しては、炎症を抑えるための薬物療法等に加えて、寝る時には肩甲骨にタオルを一つ入れて、肘の所にもタオルを入れます。その時に注意して欲しいのが体側に対して肩関節が軽度屈曲位になっているかどうかということです。
そこで軽度屈曲位になっていないと肩峰下圧の上昇を引き起こしますので
肩峰下圧の上昇を抑えるポジショニングの指導が必要です。
腱板や肩峰下滑液包の拘縮が主病変の夜間痛例に対しては,腱板と肩峰下滑液包との滑動性を改善させるためのストレッチなどの癒着剥がしが必要です。
話をまとめると
①夜間痛は肩峰加圧の上昇によって起こることが多い。
②炎症期だと回旋の可動域制限はないが、拘縮期だと回旋の可動域制限が起こる
③夜間痛をなくすには最低でも肩伸展15度を目標にし、外旋の可動域を獲得する
④就寝時のポジショニングが大事。
となります。
いかがでしたでしょうか?
文章だけでは分かりづらい部分もあったと思いますので、肩の夜間痛について詳しく知りたい、という方は下に動画がありますので確認してみてください。
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本日もお読みいただき本当にありがとうございました。
JPR協会
ー松尾 尚輝
