学校施設の有効活用について・・・
 エネルギー資源が少ない日本で,今新たなエネルギーとして注目されているのが,太陽光,風力,バイオマス,太陽熱,地熱などの自然の力を利用した再生可能エネルギーです。この再生可能エネルギーの普及・拡大は,エネルギー自給率を高め,地球温暖化対策としても役立ち,未来の産業を育てることとなると期待されております。このため,2012年7月1日より施行された再生可能エネルギー特別措置法で,電気事業者に対し,再生可能エネルギーによる発電電力を一定価格で一定期間買い取ることを義務づけられており,高い水準で買い取りがされております。太陽光発電の住宅用設備の設置件数は,今年度100万件を突破,導入量も累計で400万キロワットを超え,フル稼働すれば原子力発電所4基分に達するとされております。
 従来,行政,自治体と太陽光発電のかかわりは,補助金の交付などにより個別住宅,ビルなどに設置するソーラーパネルによる太陽光発電の普及サポートとしての役割が大きいものでした。しかし,近年では既存型のエネルギーに頼らない再生可能エネルギーの本格導入を視野に入れ,より積極的に各自治体が大規模太陽光発電事業者,メガソーラーの誘致に力を入れております。最近でも広島県の浄水場跡地,大阪府の廃棄物最終処分場などを対象に事業者の公募が行われており,自治体が遊休地を貸し,事業計画や各種条件のすぐれた事業者がメガソーラー事業を実施する形式で進められております。自治体は無収入であった遊休地から賃貸収入を得ることができ,さらに事業税などの税収増や地元の雇用創出にもつながっております。
 愛知県の刈谷市では,学校の屋上を太陽光発電事業者に貸し出すことが決定しており,収益が見込まれております。春日井市内には54校の小中学校があり,そのうち出川小学校,丸田小学校の2校は太陽光発電システムを導入しております。すべての学校の屋上にパネルを設置できれば,かなりの電力をつくり出すこととなります。ふだんは使わない場所を利用して発電することは,とても有意義であると考えます。また,小学校は地域の指定避難所にもされており,災害時の電力確保と児童への自然エネルギーの学習の面からも有効であると考えます。
 質問として,学校の屋上を利用した太陽光発電について,春日井市のお考えを伺います。
 続いて,余裕教室の活用について。
 年々,少子化により,学校によっては学級数が減少し,余裕教室を持つ学校があります。国の方針としても,平成5年に「余裕教室活用指針」を定め,地域住民の学習活動の支援等のために,学校施設の多機能化を図ることを可能としました。学校の余裕教室の活用については,既存公共施設の有効活用の視点からもこれから推進する必要があると考えます。
 貴重な社会資本である学校施設は,そのあるべき姿の基本に立って,まず学校としての機能の充実を図ること,地域住民の学習活動や地域交流活動の支援など,積極的活用が求められています。身近な生活圏内にある学校施設を利用して,地域で生涯学習,スポーツ等,さまざまな活動を行うことは,人との出会いや触れ合いを呼び起こし,新たなコミュニティづくりにつながっていくと考えます。
 他市でも余裕教室の活用事例は,防災備蓄庫,地域医療救護拠点,保育所,講義,学習室,ふれあいスクール,ボランティア等控室,PTA室,自治会室,老人クラブへの貸し出しなど,幅広く活用されております。現在は,春日井市でも学校の教室を子どもの家として利用を行っている学校もあります。また,放課後なかよし教室として,子どもの居場所づくりとしても利用しております。また,中央台小学校では,民間の児童クラブへの貸し出しも行っております。学校によって活用を考えてくれていると思いますが,まだまだ余裕教室がある現状にあると考えます。学校の施設を貸し出すということは,地域の連携を図る意味でも大変効果があることと,地域の大人と子どもの交流から学校以外の学びがあると感じます。
 質問として,余裕教室について市はどのようにしていくか,お考えを伺います。

運動場の開放について・・・
 近隣では,高齢の方が健康を目的に歩いたり走ったりしている方がふえてきております。また,女性の方もダイエットを目的に走りたいなどという声を耳にします。
 学校の運動場は,見通しもよく,夕方以降の日没でも女性1人で歩くことも可能だと考えます。また,高齢者の方でひざや関節を悪くしている方などからは,土のグラウンドのほうが負担にならないという方もいらっしゃいます。また,一般道で道路幅が狭く危険を伴い,地域によっては道路は歩けないという方もいらっしゃいます。体験談から申し上げますが,昔高校生のときは,運動場は自由開放でしたので,近隣の迷惑にならない程度に部活の自主練習ができて本当によかったなと感じています。
 他市の状況を調べてみると,平日夜9時半まで開放を行い,使用できているところも多くあります。市内で土日以外でも小中学校の運動場が自由開放されると,生活圏内で気軽に運動が楽しめ,健康促進にもつながると考えます。
 質問として,春日井市の学校運動場の開放についてのお考えをお伺いします。

施設の利用時間の変更について・・・

使用頻度の高い施設の時間延長についてお伺いします。


 少子高齢化社会,人口減少時代の中で,公共施設の利用形態も変化が出てきていると感じます。市内の施設を見渡してみても,図書室の利用状況も変わってきているように感じます。
 図書施設は,地域の人々に読書を初めとする情報サービスを提供し,人々が知識や情報を得たり,レクリエーションを楽しめるように助けることを目的としており,不可欠な施設であると考えます。また,勉強,研究や学生の学習空間の場として,近年ではシニアの方の利用も多く見受けられます。現在の図書貸出登録数は4万5,000人以上で,春日井市民の7人に1人が利用しております。
 市内の図書施設を回り,特に気になるのが東部市民センターの図書室です。こちらは,年間貸出本数32万2,000冊と,年々増加傾向にあります。施設の利用時間は,月曜定休,9時から17時となっております。近くの高校生や大学生も学習の場として利用しており,夏の閉館時間の間際に行くと,ほとんどの席が埋まっております。終了前のエンディングとともに,60名以上の利用者の方が退出を余儀なくされている光景を目にしました。設立当初から30年間,同じ運営時間,定休で運営を行ってきております。
 施設全体で言えることですが,社会の変化に応じ,時間,曜日ごと,日照時間も考え,季節ごとの利用状況,人口分布などから成る傾向などを踏まえて,利用時間も変更していく必要があると感じます。
 質問として,使用頻度の高い施設の時間延長について,市のお考えをお伺いします