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理不尽な服従の果て

カズキが目覚めてから、どの位たっただろうか?

静かすぎる部屋に、コツコツと誰かの歩く靴音が微かに聞こえて来た。

ゆっくりと、近づいてくるようだ。

足音は段々と大きくなり、やがてこの部屋の前で止まった。
ガチャリと鍵の開く音がして、男が一人部屋に入って来た。
昨日までとは違う男だ。

カズキは男を睨み付けた。

その男はとても背が高く、肩幅も広くてがっしりとした体型をしていた。

顔はサングラスで隠れて、表情はよく分からなかったが、整った顔立ちだろう事は窺えた。

『お前ら一体ナンなんだよ!オレにこんなコトして何の恨みがあんだよ!!』

カズキは男に向かって、一番知りたかった疑問をぶつけた。
何故、自分がこんな目に遭わなければならないのか。

男はカズキの言葉には答えず、口の端に笑みを浮かべただけで、入り口にあるパネルを開き何かの電源を入れた。

すると、カズキを繋ぐ鎖がモーター音と共に天井へ巻き上げられ、否応無しにカズキの両腕は上がり、万歳をした格好になる。

そして男は、いつの間にか手にしていたリモコンの様なものをカズキに突き付けて、ボタンを押しモーターを止めた。

『お前に選択権は何一つ無い』

男は事も無げに言い放った。

『何だよそれ…。オレが何したってンだよ、教えろよ!!』
理不尽な答えにカズキは、怒りも露わに声を荒げた。

それでも男は笑って同じ答えを繰り返した。

『お前に選択権は何一つ無い』

男は続けて言った。
『お前に残された道は絶対的な服従、ただそれだけだ』

カズキは、男を睨み付けたまま、ただ呆然とするしかなかった。

初妄想♪ 理不尽な服従の果て 《カズキ編》

天窓から射し込む暖かい日差しに包まれ、カズキはようやく目を覚ました。
日差しが眩しくて、それを遮ろうと腕を上げた時、ジャラジャラと耳障りな音が聞こえた。
カズキは、自分の手首に嵌められた枷を眺め、そこから延びる鎖の先を見上げた。天井に繋がる絶望の闇を。
ここに捕らわれてから、今日で3日が過ぎた。カズキは、未だにこの状況が理解出来ないでいる。
そして、繰り返し何度も行われるあの行為も。
カズキは全裸の自分の身体を見つめた。スラリと伸びた手足、透き通った白い肌。その体中を染める無数の紅い跡。至る所に付けられたその刻印に、夕べの行為を思い出し顔を赤らめる。
自分の身体を蠢く、無数の手。

手。

手。

自分の感情とはうらはらに溢れ出る喘ぎ声。カズキは思わず、耳を塞いだ。
脳裏に甦る生々しい記憶に堪えきれず、カズキは天を仰ぎ、窓から注ぐ光の中瞳を閉じた。
少しでも、この身が洗われる様に…。




最初なのでちょっと軽めです。
これから少しずつハードにしていきたいと思います。
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