愛猫の死までを思い出として書いています

苦手な方はお戻り下さい







6月14日

約16年一緒に過ごした猫(リン)が
亡くなりました



私が小学6年生のときに

父の職場に住み着いて

親や兄弟の姿はなく

ガリガリに痩せていたので

連れて帰ってきて家にやってきたリン



病院で生後3カ月ぐらいだと言われました。



真っ白なのに頭のてっぺんだけ少し黒くて

小さくてとっても可愛い女の子でした



まだ3カ月とはいえ

3カ月間は野生で生きていたからか

決して穏やかな性格ではなく



気が荒く、すぐ噛むしひっかくし

なかなか手のかかる猫でしたが

いろいろと賢い猫でした



ご飯もよく食べ

少しぽっちゃりして可愛いかった



リンにとって私は「飼い主」ではなく
「友達」のような感じだったらしく


学生の頃はよく喧嘩しました


意味もなく突然飛びかかってきて
噛みついたりと


常に傷まみれでした



それでも私はリンが可愛くて
たまりませんでした



優しい性格で

ハムスターやうさぎとも仲良くできる良い子でした




そしてリンは寝るときは
必ず私と一緒に寝ました


毎日何時でも

私が部屋に行くまで待ってて

一緒に部屋に行って

一緒に布団で寝ました



喧嘩もするけど
気づけばいつも私の側にいました


楽しいときも悲しいときも

いつもリンが側にいました




高校卒業後、実家を出るとき

リンと離れるのが辛くて


リンもまた寂しかったようで

私が出たあとも私の部屋で待っていたようです




そしていろいろあり実家が
引っ越すことになりました


育った家が変わり

リンにとってはすごいストレスだったでしょうが

新しい家で老後生活が始まりました



そしてやがて私が娘を出産し

産後しばらくは実家で過ごしたので

リンは新しく赤ちゃんとの生活も始まりました



他の動物に優しかったリン


娘のこともいつも静かに

見守ってくれました



リンは小さいときから体が弱く


いろんな病気になりました

いっぱい治療もしましたし

いつも薬を飲んでいました



それでも元気に過ごしていたので



癌だと分かったときも

きっとまだ大丈夫だと思っていました



もう年齢的に手術は厳しく

癌の進行を止められなかったのですが


リンの癌は異常なスピードで進行しました


それは先生もびっくりする程のスピード



かなり悪い癌だったらしく


日に日に腫瘍が大きくなり

出血がひどくなり


そして転移もすごいスピードでした



毎日どこかに転移していく癌


食べることもできなくなり
どんどん痩せていくリン



目に見えるところでは
最初は前足の指の間でした


それが大きくなり
うまく歩けません


後ろ足の骨にもいくつかできて

足が動かなくなり
完全に歩けなくなりました


鼻の穴の中にもできて
黄色い鼻水や血が常に鼻をふさぎます

ごはんの匂いも分からなくなり
食欲がなくなりました


口の中や喉にもいくつかあり
痛みで水を飲むことさえできなくなりました



最後にとったレントゲンやCTでは


肺や腎臓など
内臓にもたくさん転移しているとのことでした


なぜこんなに苦しめるのか

もう十分じゃないか

一体リンが何をしたのかと


苦しそうなリンを見ては
何もしてあげられない自分が悔しくて


もう長くないと分かるからこそ
辛くて悲しい日々でした



毎日病院に行き点滴や注射をしていましたが


家族と話し合い


もうこんなにしんどいのに

嫌いな病院へ連れて行って

痛い思いさせるのも可哀想だと…


もう家でゆっくりさせてあげようと


飲んでた薬や通院を
一切やめることにしました



生きてほしいからこその行動でしたが

それがかえってリンにとっては
辛いことなんじゃないかと思いました



通院をやめてからは

やはり一気に弱っていきました



私も毎日朝から晩まで実家に通い
必死に介護しながら
残されたリンとのわずかな時間を過ごしました



綺麗好きだったリン


もう歩けないのに

這ってトイレにいきおしっこをしました




なにか異変を感じた日

その日も朝から行きましたが

少し手が震えていました


そしてやたらと静かな暗いところに

這っていくのです


でもまだ呼吸は安定しているし

呼んだらもう声は出ないけど

口をあけて必死に答えようとしてくれていました


ただ、しばらく聞いていなかったのですが

その日は喉をゴロゴロ鳴らして
じっとこちらを見ていました



18時前に母も仕事から帰ってきたので

いつものように


「リン、また明日くるからね」

と声をかけて帰りました




その数時間後


21時前にリンが亡くなったと
母から連絡がありました



私は頭が真っ白になりました



ついさっきまで一緒にいたのに…


少し違和感があったのに…
帰らなきゃよかったと後悔しました



娘もいるので仕方ないのですが



最後の最後に一緒にいてやれなかった事

今でもずっと後悔しています



娘はパパに任せて
すぐに実家に向かいました



覚悟はしていました
ずっと前から


でもやっぱりいざこうなると


本当に心のダメージが大きくて


しばらくは何もできなかったです




母に聞いたところ

こんなにいっぱい苦しんだのに



最後の最後まで
苦しみながら死んでいったそうです



息ができなくて苦しいような感じでもがいて
助けを求めるように亡くなったそうです



せめて最後は静かに逝かせてあげてほしかった






でも亡くなったリンの顔は


穏やかな表情をしていました



やっと楽になった



そう言っているかのような
安心したような顔でした






そして家族みんな悲しい日々を過ごしていたのですが



リンが亡くなってちょうど一週間たった頃



母の夢にリンがでてきたそうなのですが


その内容が私たちを悲しみから少し
救ってくれるような内容で



突然家に帰ってきたリン

元気にニャーと鳴いて
母の上に飛び乗ってきたそうで


母が「どこも痛いところない?」と聞くと


ニャーと元気よく鳴いて


いつもご飯をおいてた所に行き
その前で食べたいと鳴くリン


「またご飯も食べれるようになったんやな

 ほんまによかった!」と


そして兄を呼んで

「リンが帰ってきた!」と喜んで


私にリンが元気になって帰ってきて
ご飯も食べてると写真を送ってあげようと
リンにカメラを向けると


キラキラキラーと
星になっていなくなった夢だったそうです




ちょうど一週間だったので


私たちは勝手に

無事に天国に行けたんだと

だからもう安心してとリンが教えてくれたんだと

そう思いました


娘がリンの亡骸を見ても


「リン、いたい?だいじょうぶ?

 ねてるの?」


といつも通り話しかけていて



「リン、うごかないね」



と、死を理解できないので


母も私も


「リンちゃんはお星さまになって

 お空に行ったんだよ」


と娘に言っていたので


最後の星になったのは
まさにそういう事なんだと思っています



猫は亡くなってからしばらくは
家に魂が残ると聞いたことがあったので


その夢も実家での夢だったので
ずっとリンは家にいてて

その夢を見たときに
やっと旅立ったんだと思っています






もう癌もどこにもなくて
痛みもなく
もとのぽっちゃりとしたリンだったみたいなので


元気になって空へ旅立ったんだなと


よかったと心から安心しました





今日でリンが亡くなってから
ちょうど1ヶ月がたちました



まだまだ心の傷は癒えませんが



リンと過ごした楽しい日々

リンが教えてくれたいろんな事

良いことも悪いことも
大切な思い出として


大事に過ごしていきます



リン、うちの猫になってくれて
ありがとう!

いっぱい笑顔をくれてありがとう!

たくさんの楽しい思い出ありがとう!

精一杯生きてくれてありがとう!


いっぱいいっぱい

ありがとう!