四ヶ月前
ある同業者の営業さんが
鹿児島へ送り込まれた
数字をあげるためだ。

そして
今日、その人が
長崎にいた。

配送やってる。

その人は言う
向こうに単身赴任でいるよりは
マシだと
思うように数字が上がらなかったと
長崎に戻るなら配達しかないと言われたと

その人は言う
まだローンが残ってるから辞められないと
子供も小さいから辞められないと

額に汗して物を運ぶ
立場が変わる

我にかえる。

俺はそれにはなりたくない。

やるしかない。
いや、やるんだ。

しかし
一つの疑問がある。

彼は覚悟が足りなかったのか?
気合いが?
根性が?
粘り強さが?

わからない。

決死隊のようなつもりで
突っ込んだはずだった。

運命か?
時代か?
努力が足りなかったのか?

わからない。

不安だ。
不安だ。
不安だ。

不安と戦う方法は
一つしかない。

働くことだ。
動くことだ。

やるんだ、俺。
多分疲れてるんだな。



作り上げた自分
求めたものは安定

安易に逃げ回る人生
娘の屈託のない笑顔に
救われる
それと同時に訪れるのは
罪悪感

苛まれる

扉を開けると
一人佇む

顕れる
波紋

揺れる

疲れたなら
羽根を休めればいい

嫉妬

ないまぜになった
過去と
塗り変えられる記憶

いつからだろう

嘘をついてまで
保とうとする
確固たる意志に
限界を感じている

悶々として
送らなければならない毎日に

つまらない
と思う

目を閉じて
扉まで塞いでしまおう

嗚呼
わたしは
いかにも
仮面を幾重にも
被った者

被害者ぶった
にやける者

このまま
氷がとけないなら

何も言うまい


合掌