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娘生まれ、仕事辞める。
死後と病める。
久々のブログ更新は、思ってもいない幻想に包まれた。
3回、ウイスキーの入ったグラスを倒した。
もう拭かないと決めた夜半。ベタベタする手で赤子に触るわけにもいかんので、洗う。
これからが、終止符を打った先のない未来なんだな。これからはいくらでも想像できるレールに乗ったんだ。そのレールや自由を欲するあまり、失ってはいけない感情を失っているのかもしれない。
いつもなら、酒が染み込む心の隙間。何でか防御するシステムが働いてる。上滑りするさけは、脳だけにはきっちりとダメージ与えていくんだ。
やるせないときは意外と容易く様相を変えた。見果てぬ夢をいつまでも傍らにおいて。
絶え間なく流れるパラダイムの中で、新たな感触をつかみつつある。
先日殺した溜息が愚痴となり出てくることもある。
連綿と続く不可思議な幻と、夜明けを前に強かに飲んでいる。
声を潜め、自慰行為のような夜半が心地よく胎内回帰したようだ。明け方の街。誰もが床から起きようとするときに、寝るのが習慣だった。
現実は明け方から泥のように眠り、砂のような感情を圧し殺してきた。
ふしだらな体を愛していた。
煙まみれのどぶにも似た空気感が好きでたまらない。煙のでないヤニの無いシガレットをふかしながら。
見たことのない人生とは当たり前のことで、見たことごあるならきっとデジャビューで。
帰りつくとこはどこなんだろう。そこはかとなく想いは日々大きくなる。ただそれだけならいいものを、再びもう一度あの日の切れ味よ甦れと唱える。
腰をおとし、下半身の揺れと共に鋭利になる存在は、酒浸りの感性とも似てる。
切っ先から根本までくまなく愛した。
ささくれは残さぬよう、しかし、指紋に絡み付く優しさは捨てないよう。
そう、今日私は包丁を磨いだ。