(7月16日付 編集手帳より……のはずだった)
編集手帳の内容に関する感想を書こうとしたが……今日は内容が重すぎた。何も書けない。気になる人は、ぜひ讀賣新聞を。
ということで、別のテーマで。
加護亜依がジャズシンガーとしてサマーソニックに出るという記事があった。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100716-00000003-flix-movi
(7月16日時点)
このYahooニュースのコメント欄は辛辣である。
「ジャズをなめるな」
「出す方も出す方。少しは考えろ」
「他のジャズシンガーの方々に、失礼極まりない。」等々
しかし、この方々は、本当にジャズを知り、且つ加護亜依の歌うジャズを聴いたことがあるのだろうか。
何らかの不祥事を起こしたことで、こうやって理不尽に叩かれてしまう今の日本は、本当にすさみ切っている。数々の不祥事を犯しても、なおアルゼンチンの英雄として扱われるサッカーのマラドーナ監督とは大違いである。まあ、比較する内容に差があることは否定できないけれど。
これは推測の域を出ないが、このようなコメントをしている人の大半は、自分がそのようなコメントをすることの意味を分かっていないのではないか。おそらく「軽い気持ち」で書き込んだのだろう。
しかし、この「軽い気持ち」がいかにオソロシイことか。このような人間が、「軽い気持ち」で「○○を殺します」とかの書き込みをしたり、「軽い気持ち」で児童ポルノ画像をアップしたり、「軽い気持ち」で麻薬や覚醒剤に手を出すのではないか。
それはまるで、自分はまともな教育を受けていませんと主張するようなものである。ただ前にも同じようなことは書いたので、それはこの辺で置いておく。
私は音楽の中ではとびきりジャズが好きである。ジャズといっても色々と種類があり、私はイージーリスニングに近いスムースジャズ、ロックに近いアシッドジャズやフュージョンといったジャンルを特に好む。また、基本的にはノンボーカルの曲を好む。サッチモのようなくどい(失礼!)ジャズはそこまでは好きではない。まあ、でも他のジャンルに比べれば好きな方だが。歌が入るものは、ジャズよりはAC(アダルト・コンテンポラリー)に属する音楽の方が好きだ。ボズ・スキャッグスのような。
加護亜依の歌うジャズを一度聴いたことがある。彼女はおそらく真摯にジャズと向き合ったことだろうと思う。無論、取り組み始めたのが遅く、他のジャズシンガーに比べて力量が劣るかもしれない。しかし、大事なことは、好きなことに一生懸命打ち込むということではないだろうか。
別に私は加護亜依という女性が特別好きなわけでもなく、彼女の音楽が特別好きなわけでもない。ただ、好きな音楽に打ち込んでいる彼女を、意味もなく叩く国民の行為が理解できないだけである。では彼らは何をしてきたのか。誇れることはあるのか。これは、政治家を叩くのとは訳が違う。なぜなら、政治家は我々の血税の使い道を決定することができるのだから。政治に対して意見することは、憲法でも認められた国民の権利である。
まあ、どうしようもない人間は、何を言ってもどうにもならないということだろうか。
何かを個人的に嫌うことは本人の自由である。私も嫌いな芸能人はいるし、嫌いな音楽もある。しかし、それはあくまで自己の内心の問題である。他人に自己の価値観を押し付けたり、自己の価値観を不特定多数の者に主張して共有することを求めたりすべきものではないのではないか。ただ、ここまで書いてしまうと、この内容を書くこと自体が、まさに自己の価値観を不特定多数の者に主張して共有することを求めていることになるのではないかという自己矛盾にまたもや苦しめられるのである。
サマーソニックというのは、いろいろなアーティストが参加して自分たちの音楽を演奏するライブステージである。しかし、私は、そういういろいろなアーティストが参加するライブは好きではない。なぜなら、必ず個人的に聴きたくない音楽を演奏するアーティストも存在するからだ。というか、むしろそちらの方が多いかも知れない。
音楽にあまりこだわりがなく、純粋に音楽全般が好きだという人には向いているだろう。しかし、私のように、音楽の趣味に偏りがある人間は、とてもそのようなライブには参加することができない。
私のような人間は、FMラジオのリスナーとしても向いていない。多かれ少なかれ聴きたくない音楽を聴かされる羽目になるからだ。嫌な音楽が流れてくると、チャンネルを変えるか一時的にミュートにするというめんどうな処理をしなくてはならなくなる。そういう意味で不幸な人種である。
その点、インターネットラジオはすばらしい。一定のジャンルに特化したチャンネルが存在するからだ。私の好きなスムースジャズばかりを流してくれるチャンネルも存在するし、もっとコアにビートルズの楽曲ばかりを流してくれるチャンネルも存在する。ロックが好きな人はロックチャンネルを聴けば良いし、ボサノバが好きな人はボサノバチャンネルを聴けば良い。ジャンルを問わずヒット曲が聴きたければヒット曲のチャンネルを聴けばよい。なんてすばらしい。
車の中やポータブルプレイヤーでインターネットラジオが聴けたらどれだけすばらしいか。いつも思う。でも、インターネットでAMラジオが聴けたら便利なのにと思っていたら、もうそれは実現してしまった。だからそう遠くないうちに、そのようなことも実現するかもしれない。