2020年はコロナウィルスが蔓延した一年だった。
人類にとっては、世界中どこへでも移動できる技術力故に、全世界で流行してしまった経緯もある。
反面、医療技術の高さから、死に陥らずに済んだり、対策したりできていることも事実である。
また、近年は温暖化を直視する傾向にあるけど、温暖化がもたらす多地域の一時的な熱帯雨林化も、ウィルスが生み出される環境を作っている様に思う。
人類による温暖化が、思わぬ形でウィルスという存在を生み出してしまった様に思う。
現在の状況は比較的楽観的だろうけど、感染による死亡確率が跳ね上がる様な変化をウィルスが成し遂げたなら、正に「人類の存続」に関わる話になっていくと思う。
そういう意味では、今年は少なくとも、人類が自らの種の存続を脅かされそうになっている一年だったと思う。
そして僕にとっては、この2020年の一年は、本当に「死」が直ぐそこに在って、しかし、だからこそ「生」を直ぐそこに感じた一年でもあった。
精神疾患になり、今思えば人間の生活リズムではなくなってしまっていたし、殆ど孤立した一人の時間の中だったけど、幸運にもまた、人と話すことや社会と繋がることができて良かった。
4ヶ月の休職期間、実際のところ、精神的には一度「死」という状態を経験した様に思う。
しかしそこから、先入観やイメージなく物事を改めて捉える事が出来たのは、本当に良かったと思う。
そういう意味では、僕にとって今年は本当に良い一年だった。
今では明らかに、人と異なるものの見方や感性、それに基づく振る舞いをすることが出来ていると思う。
不幸中の幸い、と言うか、不幸もあり、一方で幸いもあった一年だった。
白も黒もあった、そんな一年。
そして、本当によく、生きて今年を終えれるという事に、我ながらよくやったと感じている。
とても濃く、激しい一年。
自分の中での今年の漢字は「激」だと思う。
よく生きていた。
コロナは人類という種に対する脅威だったけど、精神疾患や離婚は僕という個体に対する脅威だった。
今年は本当に沢山の経験と、沢山の知識を得たと思う。
そこから幾つかの試みを実際にしてみて、どうすれば現状を変えられるのか、「具体的に進む」にはどうすればいいのか、知らない道に踏み出す事が出来た様に思う。
生きる事は、知らぬ道を進む様なものだと思う。
何が起こるか分からないけど、進む他に道は無し。
そして、"より"生きる為には、自ら敢えて、知らぬ道に踏み出す必要があると思う。
等価交換の様なもの。
得るには、同等の何かが必要であろう。
それはお金ではない。お金は条件にはなり得ても、その対価物になるとは限らない。
僕のこの一年の経験は決してお金では買えないものだった。
紙一重ではあったけど、相応のものを得て、生き延びる事が出来た。
復職して7ヶ月は経った。
明日からはまた知らぬ道。
ガラリと変わった歩み方で、清々しい程に思い切り良く、自由にやりたい様に、生きていきたいと思う。