その日は親知らずの抜歯の為に歯科にいた。
前の週にも上の真っ直ぐ生えた親知らずを抜いた。20秒で終わった。
下の親知らずは横に向いて埋まってるパターンで、歯茎を切ってから砕く為1時間くらいかかると言われた。
麻酔もするしまあ余裕だろうと高を括っていた。
とても痛かった。手術後、立ち上がった椅子に汗が染みこんでいた。
次回の予約の日にちをいつにするかスマホのスケジュールを開く。
その流れで旧Twitterも開く。
The Birthdayの公式アカウントが画像をあげていた。数分前にも関わらず、ものすごい数のリツイート?リポスト?されている。その画像には文章が書いてあった。
ものすごく嫌な予感がした。予感は的中で最悪な知らせだった。
受付のお姉さんに呼ばれて日にちを決める。混乱していた。
彼の音楽に出会ったことをはっきり覚えている。大学時代、一人暮らしをしている部屋。テレビから聴こえた。
ゴッドタン水曜深夜から土曜深夜に引越しということで水曜深夜時代の名場面プレイバックと共にその音楽は流れていた。
なんだこの音楽めちゃくちゃかっこいい。声もかっこいい。必死に歌詞を聴き取り検索した。ミッシェルガンエレファントと言うのか。
曲はダニーゴーだった。今になってわかることだが、ミッシェルの中で明るい曲だと思う。当時はそんなことよりもかっこよさに心を奪われた。
The Birthdayのライブには3回行った。1回目は渋谷クワトロ。2回目はいしがきミュージックフェス、3回目は台場ゼップシティー。
いしがきは地元で、しかも無料で見れるフェスで、そこにバースデイが来るなんて!って思ったなあ。休みをとって帰省した記憶。
台場ゼップシティーは2階席で遠かったけど、声もデカかったしかっこよかったなあ。アンコールでビール片手にご機嫌だった。キューちゃんの後ろに回り込んだりしてさ。
彼のインスタの本人と思われる最後の投稿の意味を旧Twitterで考察する人がいた。そうだったのか。明るい意味だとばかり思っていた。
彼の作った音楽をこれからも変わらず聴き続ける。普段は歌詞の意味なんて考えないが改めて歌詞を聴くと、それはとても優しい。
優しくなったとか丸くなって変化したとか言うかもしれないけど少し不器用なだけで元々優しい人なんだよね。98年のフジロックなんてそう。
今の自分はいろんな音楽を聴けるくらい立ち直ることができた。知らせがあって1週間以上は彼の音楽、彼の歌声しか聴く気になれなかった。
まさかこんなに早く死ぬとは思わなかった。あなたのいない世界はとても寂しい。そんなことをずっと考えていた。
この世界にいないかもしれないけど自分の心の中ではずっと生きています。
チバユウスケ、最高のロックンロールをありがとう。
まだ歯は痛い。