Little Friends -204ページ目

ガラのはなし③

(続き)自宅でガラからスープを作る人はあまりいないだろうけど、一応下処理のやり方を…。


まず鳥ガラ。これは丸鶏も同じだけど、内部の血や内蔵は指で丹念に取り除く。透き通ったあっさりスープを作る時は、この作業をきちんとやらないとうまくできない。


さらに水できれいに洗い流してからアク抜きの下処理。沸騰したお湯に入れて、すぐに引き上げる。いつまでもお湯に入れっぱなしだと、アクどころか旨味も逃げてしまう。


鶏頭や足は、鳥ガラよりは長めに下茹でする。それでも、目安は表面の色が変わる程度で、やはり茹ですぎは禁物。なお、足は皮を剥き、爪も取り除くのが基本。


ゲンコツも含め、豚のガラは先に強めの下茹でをする。沸騰したお湯に入れて、再沸騰したら引き上げ、水で冷やしながら血やアクを洗い流す。


ゲンコツの場合、最近はカット済のものもあるけど、本来は下茹でをしてから割って使うのが基本。カットすると切口が熱で固まってしまい、ダシが出にくくなる。面倒でも、下処理をしてから1本1本ハンマーなどで割って使うべきだ。


この下茹で、なるべく強い火力で短時間にやること。


豚頭や牛骨は使ったことがないので省略m(_ _)m

ガラのはなし②

(続き)一方の骨。もともとは背骨や肋骨を使っていたが、最近の豚も鶏同様短時間で肥育させるためダシが出ない。


そこで使うようになったのがゲンコツだ。本来は豚の後足の大腿骨のことで、やはりゼラチン質の豊富なスープが作れる。ただ、ゲンコツは1頭から2本しか取れない。


猫も杓子もゲンコツを使うようになって、あっと言う間にモノ不足。今では豚の足は全部ゲンコツとして流通している。もちろん、本来のゲンコツにくらべたら骨も細いし小さいから、量を増やすしかない。


博多に代表されるような豚骨ラーメンでは、ゲンコツの価格高騰とモノ不足のため、ゲンコツより煮込み時間がかかる豚の頭骨(ペテン)を使う店も多い。


本来、ガラは肉屋からゴミとして出されていたもの。それをタダ同然で引き取って使っていたから、昔のラーメンは安く作れた。


今の肉屋は豚や鶏を丸ごとさばかなくなたったし、ラーメン屋も増えたうえ、昔と違って大量のガラを使ってコクのあるスープを作るから、実はガラだけ中国、中南米など海外から輸入している。


為替の問題や輸送費の問題もあり、値段は年々上がる一方だ。何より、安全性の面で不安が残るのも事実だ。(続く)

ガラのはなし①

ラーメンのスープの材料、肉を取った後のガラ(動物の骨)。


「ラーメンの味は、鳥ガラ、豚ガラ、人柄」


このように言ったラーメン評論家がいたけど、人柄は別にしても、ラーメンの命であるスープの味を左右する存在には違いない。


でも最近は、鳥ガラは使わなくなってきている。短時間で肥育させる一般的なブロイラーは、骨も細く臭みばかりでダシが出ない。


確かに、ギュウギュウ詰めにされ、動けないように真っ暗にされ、足の裏を切られ、ひたすらエサを食べさせられただけの鶏がウマいワケがない。


地鶏やブランド鶏なら、ガラや丸ごと使えばダシも出るけど値段も高い。札幌のS代I国堂のように、名古屋コーチン使用と言ってもほとんどはブロイラーという店もある。名古屋コーチン100%では原価的にキツいのだろう。


今は、鳥ガラより頭や足(モミジ)を使う店も多い。普通の鳥ガラよりゼラチン質が豊富で、旨味のあるダシが取れる反面、下処理をちゃんとやらないと臭みが出てしまう。


豚骨スープが普及したのは、もちろんコクのあるスープが支持されたのはもちろん、鳥ガラの下処理や煮込み方の難しさが敬遠されたからだとも思う。(続く)