みなさま こんにちは
5月になり、今年は、こちらでは、毎日気温が大きく変わるようになって、
朝、起きると、まず、今日は半そでを着るべきか、それともセーターを着るべきか、考える日が。。。。
今回は、ブンツラウアー Bunzlauer という、こちらゆかりの陶器と、
練習に使っている楽器のお話です。
ブンツラウアーって、、、、
深いブルーの色で、クジャクの羽根の様な模様が、全体的に華やか
もちろん、色や模様は、いろんなアレンジがあるのですが、
ドイツ・ポーランド国境付近のオーバーラウジッツ Oberlausitz、シュレージエン Schlesien 地方に広がる陶芸様式で、
ブンツラウ Bunzlau、ポーランド語では ボレスワヴィエツ Boleslawiec という、ドイツ・ポーランドの国境近くに位置する町から、その名前が来ました。
この食器、ドイツ、ポーランド、オランダに滞在中の、日本人女性たちに、
あー キレイ、
カワイー
和食にも あう
ブンツラウアー同士だったら、違う模様や色のでも、マッチするから、テーブルコーディネートが簡単
オーブンでも電子レンジでもO.K.すごい丈夫よー
と、人気があるのです。
ドイツ9年目にして、ようやくその人気に気がついた、わたし、
16世紀、17世紀ごろから、すでに普及していて、ドイツ人宅にはどの台所にも、何らかのブンツラウアー食器が、当たり前みたいに置いてあるので、
なんだか、フツーに見えて、大して気にもとまらず、
街中を歩き回っていて、何かの拍子に売っているのを、何回も見たことがあったのですが、
買って帰りたいと思うほど、いいとも、なぜか思わなかったのでした。
なんか古臭いのに、安くもないし。。
などと、
しかし、
日本人たちの間にある人気を知って、私も、なんで?と思い、よーく、調べてみると、いろんなのがあって、だんだん、興味がそそられてきて、ついに、わたしも欲しくなって、
それなら、ここは本場、そういう類のものは、蚤の市に行けば絶対にある、
安く手に入りそう、と期待して、
蚤の市に遊びに行って、集めたのが
上の写真
うちで食卓の上にならんだら、見事にきれいだったのです。
ちょっと陶芸博物館みたい。。。。。
重さはかなりありますが、安定感があって、触った感じからして、使い心地のいいもので、
お茶や珈琲を入れたときの保温性も優れているので、美味しく頂けて、
これで、ようやく、食べるのが楽しい、だけでなくて、
お皿を洗うのも、綺麗なものを扱っていると楽しくなり、
わたしの、お皿洗い溜めこみ病が、治ったので、オメデトウ、、、、だったのでした。
わたしは、料理するのが大好きで、いろんなものを自分流に、よく考えて作るのですが、洗い物で台所がいっぱいになって、どうにも身動きできなくなってから、ようやく、洗い出すしまつ。。。。
ドイツ人は、習慣として、台所の片付けと清潔感が徹底しているので、台所は、いつ見ても、まるで使っていないかのようにキレイ、とよく言われます。実際、きちんと片付いているお宅が多いのですが、
これまでの、わたしの経験だと、3年と少しの間、住んでいた、8人とネコ2匹一緒の共同ハウスでは、みんな、20代から30代前半と若かったせいもあって、使った後のものを、ポイとその辺に置いて、棚から新しい料理道具や食器をどんどん取り出し、もはや、棚が空っぽになった時点で、ようやく、だれかが、まとめて洗うような、、だったし。。。。。
そして、4年と少しになる今のアパートでは、お隣さんが、お気楽で親切な人たちばかりなので、地上階のわたしのところは、窓から部屋の中が丸見え、でも、隠す気もない、わたしなのですが、
すると、みんな、外を通るたびに、振り向いて、窓の中をちゃんと見て、
ああ、洗い物、ため込んでるの、、ykのところ、すごーい、ハハハ、まあ、好きにして、へっへ!
。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。
イジワルな人に出くわさない限り、自分ペースで大丈夫ですが、もう少し、お片づけをパッパと出来るようになりたいです。
次は、楽器のお話、、、、、
わたしは、今住んでいる、アパートに来て、やっと、ドイツで自宅にグランドピアノが持てました。
その時に、楽器屋さんを4軒、何度も回って、いろんな楽器を弾いてみて、
スタインウェイやべヒシュタインクラスの一流のメーカーの楽器を借りたいと相談したのですが、
楽器屋さんにも、貸せる楽器や、貸すとなると値段についてもいろいろな事情があり、ようやく、、とある楽器屋さんが私に、、これでどうですか?と、用意してくれたのが、最小サイズのブリュトナー、1957年製のものでした。
その半年ほど前に、わたしは、別の楽器屋さんで、非常に美しい、彫刻が施してあり、音も綺麗な小型の古いべヒシュタインが6800ユーロ(約100万円)で売られているのを試弾していて、でも、それは貸せない楽器で買わなければならなかったので、大変悩んでいるうちに、さっと、だれかに買われてしまったことがありました。
その時、あきらめていたとはいえ、かなり心残りで残念だったわたしは、
ドイツに来る前に、日本のピアノ調律師協会で有名なある先生に、調律を習っていたので、
その先生に、古いピアノを買う時の注意点を相談しました。
”ドイツだったら、わたしが長年夢に見ているメーカーの楽器が、中古なら安く買えそうなのですが”、、
すると、
”一番大事な音響板も含め、木自体は、バイオリンのストラディバリなどと同じで、古い方が、いい響きがするし、木は古い方が硬くなって安定するので、気候によって変化しないからいい、バイオリンだって200年平気なんだから、ピアノだって、100年前のぐらい、平気よ
でも、いろんな部分が直してあるから、例えば、べヒシュタインなら、べヒシュタイン社で直さない限り、もう直した部分はべヒシュタインとはいえない
ひどい場合、べヒシュタインの部位を一応使ってはあるが、大部分はマイスターさんが自分で作った楽器を、べヒシュタインとして、高く売っている可能性もある
最終的には、弾いて、見て、触って、自分の直感を信じるしかないんだけど、
高い楽器は買わないのが無難よ、べヒシュタインで安いのがあったら、日本に持ってらっしゃい”、、
とおっしゃいました。
だとすると、一番の狙い目は、
1930年製以降の楽器で、あまり弾かれていないので、大して壊れず、修理がほとんどされていないもの
結局、その時の私には、オークションや、個人で売買という選択議の余裕がなかったので、なるべくいじっていない楽器に、楽器屋さんで出会うことだけを考えていたのですが、
ドイツの伝統銘器、”ロマンチックな木のぬくもりの音色で物語る”で有名なブリュトナーで、1957年製とはいっても、ハンマーを少し直してある程度のものを、ほかの楽器屋さんが驚くような価格で貸して頂けることになり、大変、喜んだのでした。。。
さらに、もし欲しくなって買うのなら、最初の1年分は、借り賃として払った額を引いてくれるので、1年弾いてみて、決断できることに。。。。
この楽器は、約160cm、ヤマハのC3が約180cm なのに比べて、小さいので、どんな部屋に置いても無難だし、象牙鍵盤で、茶色い色のグランドはわたしの夢でもあり、
友達は、みんな、どうして買わないのか、長く借りるなら、もう、ほとんど買えるだけ払うことになるじゃない、、、
ブリュトナーは、フジコ・へミングさんも、ドイツから持って帰ったぐらいなのに。。。といいました。
最初は素晴らしかったのです。楽器自身がどんどん、ああ弾け、こう弾けと教えてくれるし、また、ドイツに来てから4年間、ピアノが家にない生活をやむを得ずしていたので、ピアノに対する渇望も大変なもので、それも影響していました。
でも弾いていると、1957製とはいっても、やはり随分、湿気や気温に、音色が左右されて、響きが満足できないときがあり、また、ハンマーの治し方がアマイのか、普通のタッチでは鳴らない音が出てきたりするのです。
それで、わたしは、人生のうちの一時期を共にするけれど、いずれ、お別れをする楽器に決めたのでした。。。。。。
今回の You Tube は、わたしの、うちでの練習を録画したもので、
聞くにも見るにも、堪えないものを 貼り付けてしまって、申し訳なく、、、、
お恥ずかしい限りなのですが、
ここのところ、どうも音の響きに問題を抱えている気持ちを、少し、発散させたかったからで、
自分で調律をしても、もうこれ以上は、、、、
。。。。。
鍵盤を引き出して、ハンマーコプフの白いフェルトのところを針でつつくと、少し、音が丸くなるはずですが、
グランドの鍵盤を引き出すのは、すごく重いので、これをやる時ばかりは、男性に手伝ってもらわないと、女性には無理だし、ゴーッとした音自体は、変わらず、こんなものじゃないかナァ
もうちょっと、気温が温かくなると、よい響きになるのかナァ、、、
本当に満足できる楽器を持っている人は少ないとは思いますが、
もうちょっといい楽器が欲しくて、悩んでいるところです。。。。
ただ、わたしの場合は、ベーゼンドルファーを弾いたときなど、特にそうなのですが、
一番弾きにくいと思っているピアノが、傍で聞くと、一番上手に聞こえる、こともあるので、
必ずしも、弾くときに自分の思っていることのとおりではない、、、というのも
楽器の困ったところです。
ショパンの16番ノクターンは、これまで、ノクターンの1、2、5、6、7、8、10、13、15、18、19、そして遺作と、弾いてきた中で、どういうわけか、飛ばしてきてしまい、
去年のショパンコンクールのインターネット中継で、たくさんの方が大変素晴らしく弾かれていたのを見て、
いい曲だナァ、
何で、わたしは、今まで弾かなかったのだろう、絶対弾きたい、、
と思って、練習しはじめたもので、
まだ中身が浅いのですが、
自分で、もうちょっと、なんとかしよう、と思っているので、
もし、一息つかれまして、我慢を一生懸命なさって下さり、ご覧いただけましたら、、
ひとこと、感想など、アドバイスをおっしゃっていただけると、
とても幸いです。
以前、ブログにも書きましたが、わたしは、ショパンコンクールに出ようとしたことがあって、そのために、田中希代子先生にお手紙を書いて、先生のご自宅へ伺いました。
お会いしてすぐに、別のノクターンと、ソナタ、エチュード、バラードなどを、聞いて頂いたのですが、
”あなたが、どんな人か、大体分かった”と、おっしゃり、
ドキッとしました、、、、
もしかして、このYou Tubeも、そうかもしれないです。
それが、
ショパンの恐ろしさかナァ、と思います。。。。。
ヽ(゚◇゚ )ノ
どうも、ありがとうございました