Mendelssohn - Venetian gondola song | ピアノのエチュード

ピアノのエチュード

☆:;;;:*日々の勉強で、感じたこと、新たに知ったことを綴ります*:;;;:☆

メンデルスゾーン 無言歌集、
ベネチアの ゴンドラの歌

大変、美しい旋律で。。
一度聞いたら、耳の中で鳴りやまないくらい
人の心に、ピタッと届きます

でも、なんで、こんなに物悲しいのかなあ。。。って

私もベネチアを訪れたのですが、その時は9月でお天気のいい時でした。ちょうど結婚式のシーズンで、辺りにいっぱい白いウェディングドレスの花嫁さんがいて、パチパチッと写真をとっていました。
明るくて、ロマンチックで、ゴンドラに乗ってベネチアウェディングはいいなァ~っ、と思ったんですが、後でイタリア人に聞いてみると、ベネチアで結婚式をしているのは、みんな外国人だそうで。。。

え、じゃあ、イタリア人はどこで結婚するの?
まあ、それはね、その夫婦による。。。。のだそう

とにかく、
時期がずれると、ベネチアも海の中、暗く沈んで、寂しくなるようで
メンデルスゾーンが思い描いたベネチアも、その寂しいシーズンだったのかもしれない、

メンデルスゾーンは裕福な家庭に育ち、教養的環境も音楽の才能も恵まれていましたが、
ユダヤ人だったので、演奏活動を禁止され、その存在自体抹消されたり、迫害を恐れて改宗、改名するなど、不幸も背負っていたから、自然に暗い曲も出てきたのかもしれない、


それにしても
その悲しみの中で、旋律が驚くほどロマンチックなのはなぜ?

単にロマン派の一言では言い尽くせないような気がするのです。
背景的には、
当時、チェンバロの時代が過ぎ、ピアノがはやり出したので、ピアノで簡単に弾ける小品がいっぱい世に出回った、無言歌集も、その一環らしいのですが。。。




ベネチアの商人という、有名な物語があります、
あれも、喜劇と悲劇、両方織り混ざっていますよね

*)あらすじはwikipediaから引用させていただきました  こちら

物語はイタリアのヴェニス(ヴェネツィア)。バサーニオは富豪の娘の女相続人ポーシャと結婚するために先立つものが欲しい。そこで、友人のアントーニオから金を借りようとするが、アントーニオの財産は航海中の商船にあり、金を貸すことができない。アントーニオは悪名高いユダヤ人の金貸しシャイロックに金を借りに行く。アントーニオは、金を借りるために、指定された日付までにシャイロックに借りた金を返すことが出来なければ、シャイロックに彼の肉1ポンドを与えなければいけないという条件に合意する。アントーニオは簡単に金を返す事が出来るつもりだったが、彼の商船は難破し財産を失ってしまう。シャイロックは、自分の強欲な商売を邪魔されて恨みを募らせていたアントーニオに復讐できる機会を得た事を喜ぶ。一方、シャイロックの娘ジェシカは純真で心が美しく、父の冷酷非道を嫌ってロレンゾと駆け落ちしてしまう。

その間に、バサーニオは、ポーシャと結婚するためにベルモントに向かう。ポーシャの父親は金、銀、鉛の3個の小箱から正しい箱を選んだ者と結婚するよう遺言を残していた。バサーニオはポーシャの巧妙なヒントによって正しい箱を選択する。バサーニオはポーシャから貰った結婚指輪を絶対はずさないと誓う。しかし、幸せなバサーニオの元にアントーニオがシャイロックに借金返済が出来なくなったという報せが届く。バサーニオはポーシャから金を受け取りベニスへと戻る。一方、ポーシャも侍女のネリッサを連れて密かにベルモンテを離れる。

シャイロックはバサーニオから厳として金を受け取らず、裁判に訴え、契約通りアントーニオの肉1ポンドを要求する。若い法学者に扮したポーシャがこの件を担当する事になる。ポーシャはシャイロックに慈悲の心を見せるように促す。しかし、シャイロックは譲らないため、ポーシャは肉を切り取っても良いという判決を下す。シャイロックは喜んで肉を切り取ろうとするがポーシャは続ける、「肉は切り取っても良いが、契約書にない血を1滴でも流せば、契約違反として全財産を没収する」。仕方なく肉を切り取る事を諦めたシャイロックは、それならばと金を要求するが一度金を受け取る事を拒否していた事から認められず、しかも、アントーニオの命を奪おうとした罪により財産は没収となる。アントーニオはクリスチャンとしての慈悲を見せ、シャイロックの財産没収を免ずる事、財産の半分を自分の娘ジェシカに与える事を求める。そして、本来死刑になるべきシャイロックは、刑を免除される代わりにキリスト教に改宗させられる事になる。

バサーニオはポーシャの変装に気付かずにお礼をしたいと申し出る。バサーニオを困らせようと結婚指輪を要求するポーシャにバサーニオは初めは拒んだが結局指輪を渡してしまう。

ベルモンテに戻ったバサーニオは指輪を失った事をポーシャに責められる。謝罪し許しを請うバサーニオにポーシャはあの指輪を見せる。驚くバサーニオにポーシャは全てを告白する。また、アントーニオの船も難破せず無事であった事がわかり、大団円を迎える。


***

結局、人間のドラマは大きい、
悲しみがどんより沈むだけに終わらず、その中にロマンチックな明るさがあるからこそ、人の心を余計にうつんでしょうか。
喜劇は、悲劇によって余計に浮き立つ。



無言歌集だけではなくて、同じくメンデルスゾーンの作曲した、歌詞のあるゴンドラの歌、見つけてしまいました。(b^@@゜)

これも、ロマンチックですが、なんとも物悲しい

暗くて悲しい曲、明るくて楽しい曲って、
簡単に決めつけられないところ、
弾くピアニストの方も、人間的な大きさが必要かなあ、っというのは、なんとも。。
ムズカシイ話になってしまいました。。。(-pp-メ