今、夢中になっている、この曲、Rachmaninoff - Elegie
作曲したラフマニノフ様、ご本人の演奏です。
このYOU TUBEを最初に見たとき、私は、ただただ、唖然としたのでした。おそらく、このラフマニノフという人は、人生の荒波のまっただ中を生きているのだと思いました。なんとなくザワザワして、何か革命が起こりそうな具合に激しく、人間の範囲を超えた大きな力の存在すら感じさせられます。
ラフマニノフの有名なピアノコンチェルトの雰囲気が、このコンパクトな中に、もう出てますよね。
実際、ピアノコンチェルトを勉強するのは、ものすごく大変ですから、代わりに、この曲を選ぶ方が、手っ取り早くラフマニノフをものにできる、テクニックもそんなに難しくないし。。。。と思い、私は夢中になりました。
まず、楽譜とラフマニノフの演奏に、少し違う部分があるので、ここはご本人様の意思通りに弾こう、と思い、鉛筆で全て、訂正を書きくわえました。
ところが、こんなに、まるで被災の後の動揺と混乱の様に、心苦しく弾いてもいいのか。。という気がしてきました。音楽に人が求めるものは、安らぎ?
もちろん、中間部の一番盛り上がるところは、ラフマニノフみたいに、コンチェルトと同じく、テンポを上げて、バンバンバンとやればいいのですが、それ以外のところは、もっと静かに哀愁を込めて弾くべきではないかと思い始めました。
何かいいお手本がないかと探していたら、ありました。
この方、
時々、音楽が止まっちゃうのではないかと、心配するほどテンポが遅いですが、どうして速く弾く必要があるでしょうか。。。
音楽をこれから聞こうとしている人は、今だけここでゆっくりして、エレガントな時間を自分のために過ごそう、と思っているのです。決して早く音楽を聞き終えて、どこかへ行こう、何か早く他のことを始めよう、と思っているわけではないのです。