『君が可愛いのも あいつが変わっちゃったのも
 ふたりだけのことだから』

やさしくおしえて (EDGE COMIX)/茜新社

¥700
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年下彼氏の攻略法。
大学生の光は「自分のことを好きって言う子」がタイプという自己中な性格。
ある日、弟の聖が年下の男の子(恋人未満)とデートする様子を見て変化が起きる…。
井戸ぎほうのファースト・コミックスついに登場!!

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すごく良いです(´∀`)
先月買ったんだけど、すっごいリピってますw

「夜はともだち」は泣けたし感動する感じだけど、こちらはほかほかにあったかくて、読む度にじんわり幸せになる感じ。

井戸ぎほうさんて、なんてゆうかとても、地に足のついた漫画を描かれる人ですね。
画や雰囲気はちょっとじっとりしてて好き嫌いが分かれるかもだし、お話も地味なんだけど、しっかり伝わってきます。
小さな感情の動きを描くのがお上手なのかな~。自然です。
モノローグや会話も言葉遣いが簡単で、わかりやすいですね。変に凝ってないのもいいのかも。


(※感想にネタバレを含みます。ご注意下さい※)

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大学生でちょっと自己中な性格の(受け)と、光の弟・聖の友達で、大学の後輩の東村(とむら、攻め)のお話に、と東村の弟・さちおのカプが少し絡んでます。

ネタバレを読まずに読んだので、最初はどんな話になるのかな~と思ってて。
光と聖とさちおの三角関係か~(裏表紙はこの3人)、実の兄弟で取り合う話かな~(・_・;)と心配だったんだけど、東村が出て来てくれたのでホッとしましたw

光は弟の聖のものが何でもうらやましく見えてしまう癖があって、聖とさちおが友達以上な感じなのを見て、さちおにちょっかい出すんですね。
でも聖の前ではすぐ赤くなるさちおが、自分が触ってもなんともなくて、それは2人だけのことだから、と気づきます。

光の自己中な性格と、まともな恋愛をしてきてないんだろうなwってゆうのがこの章から伝わって来て、あんまり好きなタイプじゃないけど大丈夫かな~と最初は思ってたんですが。
光の等身大な感じがすごくリアルだな~と思ったし、こんな性格でもぐるぐるし出すと可愛く見えてくるから不思議でしたねw

そんな光に声をかけてきたのが、東村。
真っ赤な顔してメアドを教えて欲しいと言われて、光はすぐにこいつが自分のことを好きだとわかって、なるべく関わらないようにしようと思うんだけど。

自分の事が好きなはずなのにリアクションの薄い東村が気になったり、学食一緒に食べる人がいない時に都合よく呼び出したりするうちに、東村が綺麗な食べ方をしたり、綺麗な泳ぎ方をすることに気がつきます。

この頃には光は学内ですぐに東村を見つけられるようになってて、東村を好きになってるんだな~って自然に感じられるんですが。

「俺だって親切になりたい」とか「俺にやさしくさせろよ」とゆう言葉はすごく、「好き」の同義語だな~と思って、によによしてしまいました(〃∇〃)
あとちょっと、年上としてのプライドも感じられて可愛かったですね。
東村にはまったく通じてなかったですがw


東村は背が高くて無口で朴訥なヘタレ攻めなんだけどw、私この子、すっごい好みでした( ´艸`)

最初自分からメアドを聞いたのに連絡するわけでもなくw、黙ってじっと待ってるようなタイプなんだけど、光のことがものすごく好きなんだな~って伝わってきます。

光の前で真っ赤になって汗かいてうつむく姿がすっごく可愛くて、ツボでした(///∇//)

あと「月水は(光からの呼び出しがかかるかもしれなくて)大事な用事が入るかもしれないから」なんて、めちゃくちゃ可愛いこと言うよね~( ´艸`)
これは光がほだされるのも無理ないよw

でもそんな無口な彼なんだけど、口を開くととんでもない口説き文句を繰り出してくるんですよ!!

「言うこと全部俺が聞いて、全部好きにさせてあげて、光さんの全部は俺だけが満足させてあげられたらって」
とか、
「息も忘れるほどあなたが好き」
とか。
スゴイーーーーー、東村あなどれないーーーーー(///∇//)

普段無口だからこそ、その言葉は重いし、すごく真実味があるんだよなぁって感じられました。


今の自己中な子供のような自分のままじゃ東村は手に入らない、でもどうしても諦めもつかない、って自分の気持ちをきちんと自覚してからの光は、年上らしく東村をリードしてて良かったです。

東村の手を引っ張ってベッドに上げて、足が痺れたって押し倒しちゃう流れは、すごく自然に感じられたな~。可愛くってによによもしましたがw

2人の初えっちも、ものすっごく良かったです。

やりたいやりたい言ってた光なのに、いざのしかかられると怖くなるのが可愛かったし、「入った?」「…まだ」のやりとりも好きです( ´艸`)

でも1番は、光の「抜いたり入れたりしないといけないんだった」のモノローグ。
光は20才過ぎてるし彼女もいたようなので、たぶんDTではないんですよ。
やることはわかってるのに、するのとされるのじゃ全然違うんだろうな~って感じられましたね。
男の子のリアルな実感、って感じですごく良いな~と思った。

やさしくするって言ったのに、(たぶん)タガが外れて耳舐めしてる東村もえろい顔してて良かったです(〃∇〃)


あと、光と聖の、最後の兄弟の会話もじんわりしましたね。
お互いをうらやましく思ってたなんて、仲良い兄弟じゃないの~。
短い会話だけど、大事な事を伝え合っていて、すごくいい関係性になったな~と思いました。


最後にちょっとだけ、聖とさちおカプのお話があります。
あんなに童顔で可愛かったさちおくんが大きくなってる!!
しかも聖を組み敷いてて、びっくりしました!!そっちか!!ww
この2人でスピンオフ、ぜひ1冊描いて欲しいですね~。この後が読みたい!(≧▽≦)



…そんなわけで、決して性格の良いわけじゃない受けと、ヘタレ過ぎて全然動かないけど大丈夫?って心配になる攻めと、一緒にいてもすごく会話が弾んでるわけでもなく、ピッタリな相性の2人ってわけでもなかったけど、だからこそリアルに感じられたし、そんな2人が寄り添えて良かったね~(´∀`)と心から思えるお話でした。

井戸ぎほうさん、ツボです。次回作も楽しみにしてます~。




読んでくれてありがとう(^-^)/黄色い花
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