人間長く生きてると不思議な出来事も多々経験する
『勉さん、助けて…』
夢の中で俺に助けを求める女性こそが、山中ひとみである
彼女は山中仙人(さとる)の孫にあたる
彼女と出会った頃の俺は不知火組の組長の次男と言う事で肩で風を切っていた様だ
勿論ギャンブルも博徒とためでやっていた
長男は東大に行っているインテリで親父に言わせると「これからの極道は頭を使って凌げなきゃ生き残れねぇ」そうだ
親父は暴れ者の俺と頭の切れる兄貴が揃えば不知火組は大きな勢力を築けると考えていたようである
俺が高校三年の時山中ひとみと初めて出会ったのだが、俺に靡かない年下の少女に俺は惚れてしまった様だ
当時あの手この手を使い靡かせようとするのだが、何れもひとみには通じず痺れを切らし実力行使に出ようとしたとき彼女の祖父と遭遇
腕ずくでねじ伏せるつもりが老人の合気道にいとも簡単に敗れてしまう