ルーファス・ウェインライト、「want two」を語る(1)

Want Two



「Want Two」は2003年にリリースされて大きな反響を呼んだアルバム 「Want One」のコンパニオン・アルバムだ。

「"Want One"はパーソナル・アルバムだった」 ウェインライトは説明 する。「あれは個人的な闘いにおける勝利を歌ったものなんだ。"Want Two"はもっと広い世界を扱っていて、ひとつの主題にこだわってはい ない」

このアルバムのジャケット・デザインも2つのアルバムの違いを表すの に役立っている。「Want One」では、 ウェインライトは闘いのイメー ジを表すため、全身に鎧をまとった騎士の恰好をしていた。だが 「Want Two」では彼はドレスを着て女の恰好をしている。

「"Want Two"は女性的なアルバムじゃあない。これは自然の、より暗 いミステリアスな面を探求したものなんだ」彼は強調する。

「これは僕たちが生きている世界についてのアルバムなんだ。ソング ライターは自分が生きている時代を表現しようとしなければならない 。僕たちは世界が爛熟期に入ろうとしている時代 の中にいる。ちょっと大げさで不器用な表現かもしれないけど。なん と言うのかな。自分の生活のほうは秩序が戻ってきてるのに、まわりの世界が逆にまったくの無秩序状態に入ってるのを見るのはおかしな 感じだよ」


「Want One」と同じく、今回のアルバムも制作はMarius deVriesだ。 オペラやクラシック音楽に対する愛情を物語るように、彼はここでホ ップ・ミュージックとクラシックの融合を色々と試みている。「僕は 何本もの腕を使って色々なスタイルを捉えようとする蛸なのさ」