アニマルズ


アニマルズ。

64年デビュー。66年一時解散、翌年メンバーを一新してエリック・バードンとジ・アニマルズとして再結成。


今の若い人たち、どころか70年代に青春期を迎えた人たちもご存じないはずだ。サティスファクション以前の1960年代、ボーカルの人気ナンバーワンはミックでもポールでもジョンでもない。エリック・バードンだった。あの黒い歌声は十代の僕らを電撃のように打った。


サミー・ヘイガー「ブルース感覚を取り入れたのは彼らが初めてだった。ストーンズもやってたけどもっとポップなものだった。その点エリックは叫びまくって歌ももっとディープだった」


バードン「ドラムスのジョン・スティールはニューキャッスル芸術学校の学友だ。授業初日の朝だった。3 つ離れた席から声がしたんだ。ジャズ好きな奴いるか? 手を挙げて振り向いたらあいつがいたんだ」


ジョン・スティール「映画や音楽の話をしているうちに意気投合してすぐにバンドができてしまった。バイカーの教会ホールでもう一組のバンドとギグをやった。そのバンドのリーダーはジェリー・リー・ルイスばりのキーボードで、彼は飛び入りさせてくれないかと言った。それがアラン・プライスだった。古いアップライトを弾いたんだ。乗りに乗ったんですっかり気に入った」


バードン「マスコミはアランのバンドに僕が入ってアニマルズができたって書いたけどそうじゃない。色々なバンドを経てできたんだ」


ヒルトン・バレンタイン「バンドの名前をアラン・プライス・コンボにするって言うんで、そんなの親父臭いって思ったよ。近頃じゃそんなバンドいないって。初めてバードンのパフォーマンスを見たときはびっくりした。シンガーとしての彼は生まれつきのブルース・シャウターだった。ちゃんと歌おうとしたことなんて無い、ありのままの歌だった」 (続く)