08/08/1987-NME
ジョニー・マー、ザ・スミス脱退について語る


先週、他紙が呑気にザ・スミスのツアー日程を発表していたころ、NMEはそのスミスの分裂を独占報道した。そして今週、彼らの所属レーベル、ラフ・トレードがスミス分裂の事実を認めた。

バンドの代理としてレーベルが発表した声明は次のようなものだ(後で分かったことだが、ギタリスト兼コンポーザーのジョニー・マーはこの文書の声明について何も知らされていなかった)。

「スミスはメンバーのジョニー・マーがグループを脱退したことを発表する。ただし、複数のギタリストが彼の後任として選考中であることを確認したい。マーの離脱は残念だが、彼の幸せと未来のプロジェクトの成功をスミスは願っている」

まず最初に浮かぶ疑問。それはスミスの"コンセプト"を構成しているものは何かということだ。

創造力の半分を失ってもなおスミスの"コンセプト"は成立し得るのか?

新しいギタリストとはいったい誰か?

英国で最も偉大なインディ・バンドの分裂をめぐる謎に答えは出ないままだ。

だがジョニー・マー自身がNMEに電話をかけてきた。これによって謎のいくつかは払拭された。彼はこの事件における自らの立場を語ってくれた。

「はじめに」と彼は言った。「君たちが先週書いた記事だけど、いくつか誤りがあるからそれを訂正しなくちゃならないね」

「僕とバンドのあいだに"とげとげしい"問題などなかった。僕は今までずっと彼らを分かってきたし、彼らを愛してるんだからね。それと、個人的にであれ仕事上であれ、僕の仲間たちに関してモリッシーが不満を感じてたっていうのはまったくのウソっぱちだ。確かに僕らは違うタイプの人間だし、それぞれ違った生活をしてる。だけど、あの記事は明らかな創作だよ」

「それと最後に、僕がアメリカに行くための費用をレコード会社に払わせたって話。あれも間違いだ」