「Gorky 5」 / GORKY'S ZYGOTIC MYNCI (7)



バンド名からしてワケの分からないウェールズ発のキノコバンド。シュールでお茶目なポップとVoのEuros君の可愛らしいルックスで、一時は大人気を博した。だが、度が過ぎたと自分でも反省したのか、その後はややトーンダウン気味(ロキノン、飽きちゃったなお前)。

以降の作品は、ぐっと落ちついたアコースティック主体のサウンド。基本に使われているストリングスやバイオリンの優しげな雰囲気がいい。だが、楽曲の根幹に、相変わらずトラッド/サイケ風の精神が感じられる。インディーズ・シーンで今も根強い支持があるのも納得だ。


「Urban Hymns」 / THE VERVE (7)



音楽面の評価は高かったのに、それに比べるとセールスは振るわなかった初期のThe Verve。その幽玄な雰囲気を支持してきたファンにとっては、大ヒットをかっ飛ばしたこのラストアルバムは微妙な存在になっているようだ。

とはいえ、「Bitter Sweet Symphony」の神秘的な旋律は頭に残って離れない。このバンドの持ち味、ドラッグ感覚はやや抑えられているが、その分、ストレートなメロディに素直に感動できる。このアルバムが出た後、バンドのキャリアには完全な終止符が打たれた。それもこのアルバムの完成度ゆえではなかったろうか。