<リエゾンのおはなし>


リエゾン。Liaison。もとはフランス語で「連結」という意味。


発音の世界でいうと、一つの単語の語尾と次の単語の初めの音がくっついちゃうってこと。


How are you?


これを、みなさん「ハワユー」と自然に発音されてますが、これ、”How”の最後のw”are”の頭のaがくっついて


 wa 「ワ」 


となっています。これが音のリエゾンです。


このように、フォニックスでは、アルファベットの子音と母音のそれぞれに音があって、そのピースの組み合わせで英語の音が成り立っていることを学んでいきます。


最近、グレン・ミラーの”In The Mood”という曲の歌詞にカタカナを付けました。

歌詞は冒頭の2小節です。(別の歌詞もあるので今回はこちらで)


Who’s the livin’ dolly with the beautiful eyes
フーズダ リヴィン ドリ ウィッダ ビュリフォ ライズ


the beautiful eyesのところが典型的なリエゾンです。


beautifulの最後のleyesの発音[aiz]の頭のaがくっついてla「ラ」が生まれます。

なのでここはビューリフォ ライズのように後ろに[ l ]をくっつけるとちょうどいいです。


また、真ん中へんの”with the”ですが、英語は同じ音、もしくは近い場所で発音する音が重なるときはひとつ前の音を発音しなくてもいいというルールがあります。ただし発音しない代わりにその省いた音のスペースだけ確保します。言葉で説明するとややこしいのですが、要するに日本語の小さい「ッ」(促音のツ)を入れるとそれが可能です。


だから、with the はウィッダと発音するとそれらしく聞こえます。ウィの後にth [θ]のために舌を軽く歯ではさみながら”th”の一つ目を言った「つもり」になったあとに次のthを発音するという仕組みです。どっちのthも発音してると音符に乗らないよ~と思ったら試してください。



もう一つおまけ。



Who’s thesを発音しない人がすごーく多いです。

「フーッダ」って発音しがち。これは「フーヅダ」となります。


What’s the matter? はカタカナに直すと「ワッツダマター」です。


ここにツダさん(津田さん)がいらっしゃるのです。「ワッダマター」のように抜かし

てしまう人には、「津田さんどこ行ったの?」とよく声をかけます(笑)


そしてWho’s theの時はお分かりですね。「ヅダさん」です。(津゛田さん?)


is the となるときも同じく「イヅダ」ですね。


be動詞、大切です!


そうそう。リエゾンの話でした。


Have a good day!
これも have の語尾の[v]と次のaがリエゾンして[va]ヴァ、そしてgood daydが重なってるので「グッデイ」になります。


というわけで、またお元気で。
Have a good day! ハヴァグッデイ!

<Wのおはなし>


ちょうど1週間前、、国立ジャズシンガーズというジャズコーラスグループの発表会に行きました。

18名の女性が4声でテンションコードを使ったすばらしいアレンジでスタンダードジャズやポップスを歌いました。ここまでハモれるようになるには相当努力されたんだろうなと思います。また指導者のタイムファイブの杉江先生の指導力の賜物だと思います。それにしてもすごく楽しそうでハモるっていいなと思いました。


発音で気になったのはwの発音です。


日本人は「わ」と発音するとき唇にあまり力を入れませんが、英語のwはかなりすぼめます。私の教室では「たこちゅう」と教えます。チューをする口が英語には大切です。大体スパゲティ1本をちゅるちゅるするときの口というと大体わかります。この「たこちゅう」のあとに「わ」を発音するとちょうど英語のwの発音に近くなります。


wa/wi/wu/we/wo

この中では”wu”が一番難しいと思います。


「う」じゃん!


そう思われるかもしれませんが、これは「ア行ウ段のウ」ではなく、あくまでも「ワ行ウ段」の音なのです。


良くあるのが would, wool, well など。


これもウの前に「スパゲティたこちゅう」の口をしてから「う」を言うと、正しい発音になります。コツはたこちゅうの口の時点でもう音を出し始める。


(音声はここで聞けます)

     ↓
http://youtu.be/UTMHJ8HB620


これが上手に発音できるようになると、かなり英語のネイティブ発音ぽく聞こえるようになりますよ。コーラスもこれだけでかなりグレード高く聞こえます。よかったらお試しを(^^)


<母音のおはなし>


日本語の母音は5つ。あいうえお。


英語の母音といえば、[a][e][i][o][u]の五つに加え、[ɔ][ʌ][æ][ə]などの英語独特の母音、それに加えて長母音や二重母音やら半母音やら、「あいうえお」だけじゃ片付けられない厄介なものです。
実際、英語の[a][e][i][o][u]と日本語の「あいうえお」はイコールではありません。
教えるときは[æ]が「あ」と「え」の中間とか、[i]が「い」と「え」の中間とか、なんとも苦しい教え方になってしまいます。


よくあるのが[æ]の発音です。母音は口の中の空間(口腔といいます)の舌のポジションが上か下か、前か奥かで決まるものです。人によって口の中の感覚は微妙に違うので、なかなか難しいのですが、どちらかに偏って発音してから少しずつ調整したりします。


方法としては、まず「エ」と「ア」を交互に発音していただき「エアエアエア...」といくうちにその途中の音を認識していただきます。でもなかなか難しいですよね。カタカナで書くときは「エ段」の法が近いのでそれを利用します。たとえば、ジャズスタンダードのFly Me To The Moonの歌詞、


In other words, hold my hand


このhandは「ハーンd」よりは「ヘーンd」の方がアメリカ英語発音に近いです。

もちろん「私はイギリス英語でいいの!」という方は前者でどうぞ。ただし、たまにいらっしゃるのが「英米折衷英語」。handを[h ɑ:nd](ハーンd)と発音しておいて、in other wordsは[er]をバリバリに。どちらかで統一しないと、関東人が関西弁をまねて変な違和感が出るのと同じです。私はアメリカ口語を基本としていますので、それで統一させていただきます。


また[æ]は日本語だと小さい「ゃ」に置き換えられることがあります。口蓋(口の中で舌の真上にある硬いドーム状の上あごの一部)辺りで発音される子音のあとにaが来るとできます。つまり、


[k/g]のあと:キャ、ギャ
[[tʃ/dʒ][ʃ/ʒ]のあと:チャ、ジャ


ただ、日本語の小さい「ゃ」は音的には[j]で,[ æ]よりももっと前のほうで発音する強い音です。できれば「キャ」じゃなくて「ケア」、チャじゃなくて「チェア」と「エア」の音を一音節で読むと英語っぽくなり、ほかの子音にも応用しやすくなります。


先述のFly Me To The Moonのhandのところはいろいろな歌手の音源を聴いてみましたが、大体「ヘーンd」と聞こえます。上級者の方はnの前に軽く[ə]を入れるとかっこよく聞こえます。


[æ]の発音記号自体がaとeがくっついていて、言いたいことがよくわかる記号だなと、初めて出会った中学時代に思ったことを思い出しました。形がかわいいから書く練習もしたなぁ。なつかしい(^^)