日曜日、めずらしく午前中に起きてきた彼が
子供を預かり、私を会社に出かけさせた。
会社では、彼女と、見かけない人が
テレビを見ながら話していた。
お客さんかな?
と思いながら会社に入ると、
彼の入院中に見舞いに来たあの人だった。
挨拶をすると、一瞬その場の二人が、
凍ったような静けさがあったが
社長は子供と遊びに出かけたので
来ないことを告げると、そそくさと出て行った。
あの人とは、彼が何度か仕事をしたり
一緒にゴルフもプレーしたりしていたのは
知っていたので、会社に来ていても
あまり不思議には思わなかったが、
あの凍った空気には、首をかしげた。
休業日、彼に警察から連絡があった。
会社の車が駐車違反をしているとのこと。
その車は彼女が通勤から
営業に使っているものだ。
彼女はアパートの近くに
駐車場を借りている。
違反場所は彼女のアパートのすぐ近くだった。
彼女に連絡をしたが、つながらず、
とにかく確認するために
私たち夫婦は彼女の駐車場に向かった。
すると駐車場には、あの人の車が止まっていた。
あの人にも連絡したが、つながらず、
どうしようもないので、帰ったが
夜になって彼女に連絡がついたときに
あの人に駐車場を貸してしまって、
自分が止められなくなってしまった
と、説明した。
割に合わないと思いつつ、あまり追求しなかった。
ある日、家族で車に乗り、近所に買い物に出た時、
走ってくる彼女の車を見つけた。
あの店で買い物したのだね、などと彼と
話していると、彼女の車は急に向きを変え
すごい勢いで遠ざかっていった。
一瞬だったが、隣に誰かが乗っていたのを見た。
座席を倒し、寝ている状態だったので
よく分からなかったから、次の日、
彼氏でもできたのかとからかったら、
弟です・・・
と、何故か元気をなくした。
あれは、弟ではない。
確信してしまった。
